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2006年12月13日 (水)

吉見義明「従軍慰安婦」分析(15)

「慰安」の提供

殺伐とした戦場で将兵の気風を緩和する目的での慰安所の重要性を述べておられます。
英米の軍のように交代制も取れず、軍の中に音楽・映画・図書・スポーツなどの施設もなく、軍隊内では上官のいじめ、制裁もあっていたであろう兵の方々の労苦は大変なものだったはずです。
軍隊内での楽しみって、酒と女性くらいしかなかったのでしょうね。
環境に順応し過ぎて殺戮が大好きみたいな人もきっといたんじゃないかなとかも考えます。

慰安所が一般の兵にとってどのような存在だったか実感がつかめる日記が紹介されています。

戦地での私たちが、欣喜雀躍、股間を押さえて女性のもとにすっ飛んだのは、何んといっても長い作戦から帰った直後の外出だったでしょう。
彼女たちの屯する房に着くと、行列して順番を待つ兵士たちは、生死の境を通ってきた異常なまでの緊張感から開放されたい一心で、Mボタンを外し、鼠色になった越中をちらつかせて、まだかまだかと気忙しく待っていたものです。
・・・・・・最高に燃えてこれほどの充実感はほかになかったように思いました。

(衣第3040部隊記念事業実行委員会編『黄土』)

哀しい日記ですね。
貧乏な国が戦争をすると、余裕のない国が戦争をするとこういうことになってしまうのでしょうね。

スパイ防止

スパイ防止の観点からも慰安所は重要だったことが述べられています。
将兵が敵国の女性娼芸妓と接すると、ついぽろっと漏らしてしまうこともあるでしょう。
まあ、単純に強姦防止、性病防止だけではなかったということですね。

しかしこの章の最後に書かれている吉見教授の結論は独断に満ちていますね。

軍慰安所設置の目的であったはずの強姦防止・性病防止は何ら解決しないまま、軍慰安所は増え続け、慰安婦の数も増えていった。
そして、アジア太平洋戦争に突入するとともに、あらたな拡大がはかられていくのである。

強姦防止→都合いいところだけ引用しておいて何を言うか
性病防止→断定するには根拠が不十分すぎる

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コメント

コメントをするのは多分初めてだと思います。「歴史と日本人―明日へのとびら―」管理者の耕です。私のブログが「お気に入り」のところに入っていることにいまさら気づきました。ありがとうございます。

吉見義明の『従軍慰安婦(だったかな?)』は私も図書館で読みました。彼には「日本軍だけが劣悪であった」という思い込みがあるのではないか、と思ったのを覚えています。

投稿: | 2006年12月15日 (金) 00時42分

コメントありがとうございます。
確かトラックバックをしていただいていたのでそのお返しでお気に入り登録したのだと記憶します。
耕さんとは歴史に対する姿勢に共通点が多いように感じています。
吉見さんについて感じられる事がありましたらこれからもどしどし書き殴ってやってほしく思います。

投稿: 代吉 | 2006年12月15日 (金) 06時58分

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