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2006年9月 3日 (日)

ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム(3)

ポツダム宣言という名称はみなさん聞いたことがあると思います。
しかし内容について読んだり考えたりする事は今までなかったのではないでしょうか?
私もその一人です。
トルーマン米大統領、スターリンソ連書記長、蒋介石中国国民党主席、チャーチル英首相(会談中に首相交代)が集まって、ドイツのポツダムにおいて二次大戦後の処理について会談を持ちました。
これをポツダム会談(1945.7.17~8.2)と言います。
このうち、日本に対しての文書のみをポツダム宣言と呼びます。日付は7.26です。

宣言に参加しているのは米、英、中の三カ国です。ソ連は日本に対してこの時点で中立であったため最初は不参加でした。
そして、その時丁度、英中の首脳がポツダムに不在であったために、トルーマンが不在の二人分の代理署名をして、実質はトルーマン一人で出した宣言であるとも言われています。

色々調べていくうちに、日本人の精神基盤の破壊はこの、ポツダム宣言をめぐるものから始まっていると認識するに至りました。

下のURLでポツダム宣言の全文が読めます。
http://list.room.ne.jp/~lawtext/1945Potsdam.html

さてここで問題にするのは第十項の文章です。
「われらは、日本人を民族として奴隷化しようとし又は国民として滅亡させようとする意図を有するものではないが、われらの俘虜を虐待した者を含む一切の戦争犯罪人に対しては厳重な処罰を加える。日本国政府は、日本国国民の間における民主主義的傾向の復活強化に対する一切の障害を除去しなければならない。言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。 」

違っています!
「言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。 」
なんて全然守られませんでした!

以下にGHQが行った言論統制の中身を列挙します。
ここに大変わかりやすくまとめておられるのですが、無機質で実感しづらいような気がしますので下に自分なりの解説でまとめ直しております。
http://members.at.infoseek.co.jp/WGIP/file/waya04.html

1944.11.12
J. C. S. 873/3(太平洋・アジア地域 における民間検閲についての統合参謀本部命令書)
日本国民を外界から謝絶し、米軍の意のままに扱えるように国民の意識を変えることを目的とした命令書です。
ポツダム宣言以前のことですので、何かに違反していると言う訳ではありません。
しかし日本人の人権なんかに配慮してはいません。

1945.7.26
ポツダム宣言

8.10
日本、国体護持を条件に宣言を受託。
よく「無条件降伏」と呼ばれますがそれは大日本帝国軍が無条件で武装解除をするという事です。
大日本帝国政府は上記の「国体護持」を条件とした「有条件降伏」となっています。

ポツダム宣言の13項にはこうあります。

「われらは、日本国政府が直ちに全日本国軍隊の無条件降伏を宣言し、かつこの行動における同政府の誠意について適当かつ充分な保障を提供することを同政府に対し要求する。」

ここで目的語とされているのは「全日本国軍隊の無条件降伏」です。
政府や議会じゃないんです。
だから、敢えて宣言に入れられなかった天皇制の護持を条件にして日本は降伏を受け入れたのです。
繰り返しますが、日本国政府は「無条件降伏」などしていないのです。条件を出しているのです。

9.6
J. C. S. 1380/6(日本との関係が無条件降伏を基礎とするものであると規定する命令書)が出されます。
何かおかしいですね?無条件降伏じゃないのに。

9.10
最高司令官指令(SCAPIN-16) 「新聞報道取締方針」公布
ポツダム宣言から米国が逸脱している証拠の最初のものです。

まず自分の口語訳、下に公布時の全文を載せます。

言論及び新聞の自由に関する覚え書き
1.日本政府は事実に即しないか公安を害する新聞ラジオ他の報道を規制する命令を発布せよ
2.GHQ司令官は言論の自由に関する制限は最小限度にとどめると布告した。
だから日本が平和国家に逆行する怖れがない限りこれを助長する。
3.連合軍の行動及び批判は論議してはならない。
4.ラジオ放送は娯楽のみ放送せよ。ニュース等の報道は東京放送局から出たものしか放送してはならない。
5.GHQ司令官は、事実に即しないか公安を害する刊行物や放送局を停止させなさい。

言論及新聞ノ自由ニ関スル覚書
                            SCAPIN-16(1945年9月10日)

(1) 日本帝国政府ハ事実ニ即セズ、若ハ公安ヲ害スル新聞、ラジオ又ハ他ノ発表手段ニ因ル諸報道ノ伝播ヲ防止スル為必要ナル命令ヲ発布スベシ
(2) 連合軍最高司令官ハ言論ノ自由ニ関スル制限ハ絶対的最小限度に止ムル旨布告セリ、日本ノ将来ニ関係アル諸事項ニ関スル論議ノ自由ハ斯ノ如キ論議ガ世界ノ平和愛好国家タル地位ニ値スル新国家トシテ敗戦ヨリ浮ビ上ラナントスル日本ノ努力ニ有害ナラザル限リ連合国ニヨリ助長セラル
(3) 論議スベカラザル諸事項ハ公表セラレザル連合軍ノ諸行動及連合国ニ関スル虚偽若ハ破壊的ナル諸批判並ニ諸流言ヲ含ム
(4) 当分ノ間ラジオ放送ハ先ヅニュース並ニ娯楽的音楽ノモノヲ第一トスベシ、報道、解説並ニ告知放送ハ東京放送局ヨリ出タルモノニ制限セラルベシ
(5) 最高司令官ハ事実ニ即セズ若ハ公安ヲ害スル情報ヲ公表セル如何ナル刊行物又ハ放送局ヲモ停止セシムベシ

これのどこが「言論、宗教及び思想の自由並びに基本的人権の尊重は、確立されなければならない。 」ですか?
これのどこが有条件なのですか?

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