2008年8月17日 (日)

マクドゥーガル報告書分析

私は最近mixiで反日左翼君達とよく論争をしているのですが、アメリカ下院の対日非難決議以降、反日左翼諸氏の多くの論拠は「慰安婦制度=性奴隷制」である、という事のようです。
そしてその多くは、1998年に国連人権小委員会の特別報告として出された、ゲイ・マクドゥーガル氏の「第二次世界大戦中に設置された「慰安所」に対する日本政府の法的責任の分析」にその論拠を発しているようです。
mixi上で討論していた内容の引き写しですが、この通称「マクドゥーガル報告書」について分析してみます。

1.はじめに
1932年から第二次世界大戦の終わりまでの間、日本国政府及び日本帝国軍隊は200,000人を超える女性をアジア全体に存在した強姦所において強制的に性的奴隷とした。これら強姦所は、問題があるほど娩曲的な言い方で「慰安所」という言葉でしばしば言及されている。

20万人とは、推定数でしかないものを断定的に書いてますね。

学者さんの推定を以下に述べます。
・千田夏光(作家):8.4万
・金一勉:20万
・秦郁彦:6万-9万
・吉見義明:5~20万
・板倉由明:3万(終戦時2万)
・上杉千年:4万-6万(終戦時2万-3万)

・林博史(数万~十数万)
・高木健一(弁護士):10万~20万
・鄭鎮星:8万-20万
・尹貞玉:30万-40万
・蘇智良:40万
・G・ヒックス:13.9万
・C.S、ソー:7万-20万
(慰安婦と戦場の性 P405の表より)

もし二十万人も慰安婦がいたらどうなっていたかについて秦郁彦さんが試算を試みておられます。
すなわち、二十万人の慰安婦が毎日二十人に接客すると、全軍で四百万回、五万人としても百万回となり、全兵力三百万人が戦争もせずに毎日1.3回か、三日に一回の割で慰安所通いをせねばならぬバカバカしい話になってしまう。(慰安婦と戦場の性 P404)

二十万人というのがいかに荒唐無稽な人数なのかわかりますね。

これら「慰安婦」の大多数は朝鮮(半島)出身者だったが、中国、インドネシア、比、その他日本の支配下にあったアジア諸国からの者も多かった。過去10年に亘り、この残虐行為の生存者の多くの女性が名乗りを上げ、これら罪に対する賠償を求めた。本付属文書は、第二次世界大戦中の強姦所の設置、監督、管理における旧日本軍の関与に関し、日本国政府自身が行った調査により判明した事実のみに依拠するものである。これら日本国政府の認識を基礎として、本付属文書は、第二次世界大戦中の「慰安所」における女性の奴隷化及び強姦に対する日本国政府の現在の法的責任について評価を試みるものである。責任については各種の根拠が有り得るが、本件報告書は、最も重大な国際犯罪である奴隷制、人道に対する罪及び戦争犯罪に対する責任に特に焦点を当てている。また、本付属文書は、国際刑事法の下での法的枠組みを設定すると共に、生存者が行い得る賠償請求につき検討を行う。

大多数と言うからには少なくとも8割~9割でしょうね。
また学者さんの推定を以下に
・千田夏光:6.5万/8.4万が朝鮮人
・金一勉:80-90%が朝鮮人
・秦郁彦:日本人4に対して朝鮮人は2
・吉見義明:最多は朝鮮人
・鄭鎮星:絶対多数は朝鮮人
・尹貞玉:10万-20万が朝鮮人
・蘇智良:日本人10万、朝鮮人20万、中国人10万以上
・C.S、ソー:80%は朝鮮人
(慰安婦と戦場の性 P405の表より)

参考として吉見教授が、性病に罹患した際「誰に移されたか」を記録した文書を発見して考察に供しておられますね。

・「朝鮮女」51.8%
・「支那女」36.0%
・「日本女」12.2%
(従軍慰安婦 P82)

半数程度かなと言える根拠はあるものの、8~9割と言うには無理がありますね。
人数、割合の双方が一致するということでマクドゥーガル氏は金一勉氏の著書を参考にしている可能性が高いと思われますが、【日本国政府自身が行った調査により判明した事実のみに依拠するものである。】と声高々に宣言されていますね。
日本国政府がどこでどうやってこんなデタラメな人数報告、割合報告をしてるのかマクドゥーガル氏に聞いてみたいものです。

まあこの人、wikipediaの記事によれば
吉見義明からも学術的姿勢に欠陥を指摘されている。吉見義明はマクドゥーガルが政府調査に基づくと報告した中で実際に政府資料にない箇所を本人を前に指摘したが、マクドゥーガルは無視したという。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%89%E3%82%A5%E3%83%BC%E3%82%AC%E3%83%AB%E5%A0%B1%E5%91%8A%E6%9B%B8

ということですからさもありなんですね。(笑)

I. 日本国政府の見解
2.日本国政府は、第二次世界大戦中に強姦所の設置及び監督に旧日本軍が直接関与していたことを多年に亘り否定していた後に、最終的には、日本国政府自体の「慰安所」の設置への関与につき、「内閣外政審議室による1993年8月4日発表のいわゆる従軍慰安婦問題に関する調査結果及び同日の内閣官房長官談話」においてこれを認めた。同調査は、戦時公文書の調査、並びに元軍人及び元r慰安婦」の双方への聞き取り調査を含んでいる。本付属文書において論議している通り、1993年の調査は「慰安婦」の個人的及び性的自主性の欠如及び女性の健康をあたかも奴隷のように管理していたことを強調している


一般に「政府が関与を否定した」と言われているのは1990年6月の清水伝雄労働省職業安定局長の「やはり民間の業者がそうした方々を軍と共に連れて歩いているとか、そういうふうな状況のようでございまして」という発言が取りざたされているわけですが、それから3年2か月後に「河野談話」が発表されているわけです。
マクドゥーガルさんの解釈では、3年2か月が「多年」になるらしいですね。ちと急ぎすぎなのか他の意図があるのやら(笑)

清水局長の発言についてもう一つ言っておくと、速記録には
従軍慰安婦なるものにつきまして、古い人の話等も総合して聞きますと、やはり民間の業者がそうした方々を軍と共に連れて歩いているとか、そういうふうな状況のようでございまして、こうした実態について私どもとして調査して結果を出すことは、率直に申し上げてできかねると思っております。
http://daikichi1966.cocolog-nifty.com/blog/2006/09/5_15b1.html

と答弁されているのですが、この「私ども(=労働省=厚生省)として調査して結果を出すことはできかねる」という言葉を次の12月18日の質疑では「軍、国家と関係なく」という事にすり替えられているのも注目したいですね。
清水局長は厚生省の役人としての立場から「私どもは関係ない」と答弁したのです。
これについて「国も軍も関係ない」と微妙なすり替えがなされた、というのは知っておかねばなりませんね。

2.~6.省略
■ II. 強姦所の性格及び規模
7.日本国政府及び軍が第二次世界大戦中にアジア全般における強姦所の設置に直接関与していたことは今日明らかになっている。これら強姦所で旧日本軍により奴隷化された、多くは11歳から20歳であった女性は、日本支配下のアジア全体の各地に住まわされ、毎日、数回に亘り強制的に強姦され、身体的虐待の対象となり、また性病に犯された。

吉見教授からも批判されている部分ですね。
4.年齢が11歳からという資料はない。公文書では14歳がもっとも若い。21歳未満が半分を超えるということはいえる
http://www.zephyr.dti.ne.jp/~kj8899/hosho.html#ゲイ・マクドゥーガル
こんな事実認識からめちゃくちゃな文章を鬼の首取ったように言っている人達って何でしょうかねw

これら女性の約25%のみがこの毎日の虐待から生きのびたと言われている(6)。これら「慰安婦」を得るために、旧日本軍は身体的暴力、誘拐、強要及び欺聴を用いた。

これもむちゃくちゃですね。
上URLから
.生還が25パーセントという根拠となる資料はない。
とあります。


生還率については秦教授の論考が参考になるでしょう。
ついでに慰安婦の損耗率は計算のしようもないが、日赤従軍看護婦の損耗率4.2%が参考になろう。「20万人の朝鮮人女性を慰安婦に強制徴集して虐待、ほとんどを殺害」(クマラスワミ報告書における北朝鮮政府の申立て)とか、「朝鮮人慰安婦20万人のうち15-18万人は死亡と推定」(93年5月、IEDのカレン・パーカー報告書)とか、「朝鮮人慰安婦200名を潜水艦に乗せ機雷にぶつかるように仕組み、沈没させて殺した」(91年5月、尹貞玉の東京公講演)たぐいの非常識な浮説が流布されているが、私は慰安婦の九割以上が生還したと推定している。(慰安婦と戦場の性 P406)

マクドゥーガル報告書は北朝鮮の報告書並って事ですね。

8 政府および非政府組織による準備調査によって、「慰安所」として以下のカデゴリーがあることが明らかにされた。
(1)日本軍が直接管理運営していたもの
(2)公式的には民間業者が運営していたが、実質上は軍の管理下にあり、軍人と軍の民間人雇用者のみが利用していた所
(3)民間運営の慰安所で、軍人が優遇されたが、日本の民間人も利用できた所
もっとも多かったのは二番目の慰安所だったと思われる。
こうした行為に日本軍が関与したことについて日本政府は「道徳的責任」は認めたものの、あくまでも法的責任はいっさい否定している。

慰安所の分類が書かれています。
吉見教授の分類がこれに近いですね。

第一のタイプは、軍直営の慰安所である。
第二のタイプは軍が監督統制する軍(軍人・軍属)専用の慰安所である。(略)
第三のタイプは、一定時期、軍が民間の売春宿などを兵員用に指定する軍利用の慰安所で、軍に特別の便宜を図るが、民間人も利用するものである。
(従軍慰安婦資料集 吉見義明編 P27~28)

マ報告書もおそらくこの資料集の文章を参考にしたものと思われます。

しかし吉見資料集にはこのあと
第四が純粋に民間の売春宿で、軍人がそこへ通ったとしても軍とは関係ないものである
とありますね。
マ女史がこれを意図的に省いたのかは定かではありません。
しかし吉見教授にせよクマラスワミ報告にせよ戦争責任資料センターにせよ、都合のいい引用、都合のよい解釈をこれまで続けてきた実績を自分はこれまで何度も確認してきました。
同じ愚を犯さぬよう留意するとともにマ報告書が同様の類であることを証明することは意義のあることでしょう。


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2008年6月29日 (日)

林教授の新発見-旧海軍の意図は?

Hayasi

共同通信の以下の記事をご紹介します。
敗戦後、慰安婦を看護婦に  旧軍の命令、文書で初確認

 第2次大戦での日本の敗戦直後、旧海軍が日本人慰安婦を、軍病院の補助的な看護婦として雇用するよう命じた通達が19日までに、連合国側が暗号解読して作成した英公文書で判明した。研究者らは、慰安婦が看護婦に雇用された際の身分が軍属だった可能性が高いとみている。敗戦時に軍属雇用するという配慮から、軍が戦中に慰安婦管理に事実上深くかかわっていたとする見方を補強する貴重な史料としている。

 従軍慰安婦問題では、政府の謝罪や補償の根拠となる当局の関与の度合いが問題となっており、今後の議論に影響を与えそうだ。「看護婦」とすることで、当局が慰安婦の存在を連合国側から隠ぺいしようとした可能性も指摘されている。

 慰安婦を看護婦としたことは元兵士らの証言や、オーストラリア人ジャーナリストの著書の中で出典不明で紹介されたことがあったが、その命令が原文に近い形で確認されたのは初めてとみられる。関東学院大の林博史教授(現代史)が英国立公文書館で発見した。(共同)2008/06/19 18:21   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/200806/CN2008061901000625.html


戦争中違法でも何でもなかった慰安所についてこれ以上突っ込んで何になるのか知りたい所ですがこの問題を放置していてもいいとは思えません。
そもそも旧軍に冤罪の可能性がある事を考えると、全文を公開しないままで印象操作的に悪者扱いをまず行うなどは研究者としてとんでもない事なのですが、この教授にはそんな正論は通じますまい。
現状できることというのは実はあまりないのですが林教授は年内に「既刊戦争責任研究」において全文を紹介すると言っておられますのでそれを待つ事にいたします。


慰安婦問題の権威、吉見教授の著書を細かく分析していくとトリミングや曲解が非常に多くて暗澹とした気分になったものですがこの林教授の研究もそういったものだと思っています。

今回はこの話についての「るーた」さんのご意見を書き記させていただきます。

「るーた」さんは私がmixiで知り合った方でして、関西で福祉の仕事に携わっておられます。
ご職業がらお年寄りの貴重な表現を聞かれる事が多く、るーたさんご自身はお若いのですが語り部のように話を聞かせてもらっています。

ああ、この話し前元従軍看護婦から聞きましたよ。 
慰安所退職後の職業訓練の一環で、色々と仕事を教えてたらしいです。
けど、慰安所の仕事は給料が高いので、世間の仕事をするのがバカらしくなるらしくて、

多数の慰安婦は、なかなか看護婦のいうことなんて 聞かなかったらしいですけどね。。。

俗にいう看護婦見習いですよ。。。
看護婦について仕事をするんです。
当然、文盲者には文字を教えるところから入ったそうです。
記録が出来なきゃ、外の世界へ出た時に雇ってももらえませんからね。。。
しかし慰安婦というのは、非番には買い物へ出かけたり、兵隊と歌を歌ったりして遊んだりとかなりの自由があったらしいので、なかなか自主的に参加したいという人はいなかったようですね。。。 
看護婦という仕事は、当時はよりハードで重労働ですからね。。。
しかし、慰安婦だったというより看護婦だったというほうが、帰った後のことを考えると良いわけで、そう言って参加を促していたという話を聞きますよ。。。
朝鮮人や支那人に「自分の今後の人生や親兄弟や親戚のことも考えなさい」と言っても「帰ったらまた、親は私を他へ売り飛ばすに決まってる」 「もう故郷には帰りたくない。このまま死んだほうがマシ」と言っていたとか。。。

その癖、親に手紙とお金を送っていたようで「その矛盾した行動が全く理解できなかった」と聞きましたね。

もちろんこの証言は又聞きですし、検証も全くしていません。
まあしかし、徳川侍従長の発言メモの時の日経の報道を見ていますと、大新聞社でさえも裏を取った報道をせずに許されるようですから市井の個人が同じ事やっても差し支えありますまい(笑)。


みなさんはこの証言を聞かれてどう思われたでしょうか?
私はこの報道を聞いたとき最初に思ったのは
「ああ、恩給が出るように計ってやったのだな」という事でした。
そしてるーたさんの発言を読ませてもらって「なるほど、終戦後も身が成り立つように便宜を計ったのだな」とも思いました。
林教授はこれを「連合軍から問題を隠そうとしたのだ」などと頓珍漢な解釈をしておられますが、違法でも何でもなかった慰安所の存在をなぜ隠さなければならないのか(笑)。

リベラルの方は清廉潔白の方が多いのか、この問題について「日本軍は悪の軍隊だったのだ」という資料を一生懸命探してこられます。
ある意味当たり前の事です。誰しも目を背けたい男性のどうしようもない本能の問題に向き合った軍隊が旧日本軍だったのですから。
汚れ仕事に手を染めた旧日本軍の指導部があったからこそ今中国には混血児の存在がほとんど確認できないのではないのですか?
目を背ける事は簡単でした。
旧ソ連軍のように暴行掠奪を黙認しておけばよかったのです。
監督不行届の誹りは免れませんが、そうすれば通常の戦争犯罪という問題にしかなりません。

しかし日本軍はそれをしなかった。
性病、防諜、強姦防止の三点を解決するために敢えて汚れた仕事に手を染めたのが上海派遣軍の岡部、岡村両参謀だったのです。
リベラルの方たちはこの画期的な発案に対して全く評価をしないどころか不備な所を見つけては大喜びしておられます。
そんな人にいつも自分は「貴方が上海派遣軍の司令官だったらこの【防諜、性病、強姦】という、進駐につきまとう問題をどう解決できるのですか?」と尋ねます。
おおむね茶化した返答が帰ってきますが中には真面目に「撤退しかない」と答えをもらうこともあります。
性病を、強姦を予防できないから勝ってる戦争を退却しようなんて軍隊がどこの世界にいるものですか。

最後はるーたさんのこんな言葉で終わります。この問題の本質は新聞などでは得られません。目を背けたい問題の本質はひそやかに現れます。

一つ気をつけなければいけないのは、この娼婦たちは、生活苦から保護者に売り飛ばされてやって来ていたわけです。。。 
儒教価値観から親や親戚等に対して向けられない怒りのやり場を、日本や日本軍という今の誰もが忌む存在へ向けるしかない。。。 
ということも考慮に入れるとより現実的かと思います。
そうでなくても、彼女たちは日本軍の協力者とされて、親兄弟・親戚・友人にまで、侮蔑されて苦しい時代を細々と生きてきたのですから。。。



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2008年5月18日 (日)

チベット関連ニュース:中国情報局4/28~5/17

カルフール幹部「中国人の愛国心は理解できる」 
2008/04/30(
) 10:21:21更新

   フランス系スーパーマーケットのカルフールに対する不買運動が中国で起きたことに絡み、同社中国法人のGean Luc Lhuillier副社長は28日、新疆ウイグル自治区ウルムチ市で記者会見を行い「フランスで実施された聖火リレーで妨害行為が起きたことは遺憾であり、怒りを覚える」と語った。28日付で新華社が伝えた。
  また同副社長は「オリンピックは全人類のものだ。聖火リレーの妨害はオリンピックの精神に反するし、中国人を含めた全人類の感情を傷つけることになる」と批判した。そして「中国人民の愛国的情熱は理解できるが、当社はチベット独立を含めいかなる非合法の活動も支援したことはない」と語った。(編集担当:麻田雄二)

こういった都合の良い外国人の意見だったら報道されるようですね。(笑)
まあ、副社長商売大事ですから。

「中国製品はガラクタ」発言 サッカー選手が激怒 
2008/04/30(
) 11:19:29更新 
  米CNNのコメンテーターが「中国製品はがらくた」と発言したことに絡み、サッカーのイングランド・プレミアリーグでプレーした経験のある中国出身の李鉄選手(30、写真)は「理性がある人が聞けばでたらめな話だと分かると思う。また正義感がある人ならば反感を覚えるだろう」と批判した。30日付で騰訊体育が伝えた。
  李選手はMFとしてシェフィールドに2年間在籍したが、活躍のチャンスには恵まれなかった。このため2008年は四川省の成都謝菲聯(Chengdu Blades)でプレーしている。
  コメンテーターの発言に対して李選手は「英国滞在中に使った製品は多くが中国で作られたものだったので、中国人でいることに誇りに感じた」と述べた。
  一方、チベット騒乱などをめぐる外国メディアの報道について「誹謗や中傷が行われており、非常に憎らしい」「私の仕事は国を愛することだと考えている。我々は団結せねばならない」と語った。(編集担当:麻田雄二)

中国人は「問題があるから指摘を受けるのだ」と考えることはできないのでしょうか?

人民日報「チベット問題は宗教ではなく、分裂問題」
2008/04/30(
) 11:36:57更新 
  中国の新聞「人民日報」は29日、署名入りの文章を発表し、「チベット問題はいわゆる『宗教問題』ではなく、中国を分裂させる問題だ」と指摘した。
  この文章は「ダライ・ラマ集団がチベット問題に注目するよう国際社会によびかけ、『チベットには宗教信仰の自由がない』と訴えたが、実際の状況はそうではない」と指摘したあと、「現在チベットには各種の仏教寺院が1700箇所あまりあり、4万6000人の僧侶がいる。宗教行事は正常に行われ、信者たちの生活も非常に豊富多彩である。過去20年あまり、政府は累計して7億元あまりの資金を拠出し、寺院や経典の修繕・保護を行ってきた。こうした事実が証明するように、チベット問題の本質は独立であり、国を分裂させることである」と述べている。 

チベット内での宗教弾圧の実体は調べ切れていないので判断を留保しますが、独立など全く許さない雰囲気だけが確かなことですね。

チベット暴動で初の判決、僧侶ら3人に無期懲役 
2008/04/30(
) 13:02:27更新
  新京報などによると、ラサ市中級人民法院(裁判所)は29日、3月14日に発生した暴動にかかわったとして、無期懲役3人など、被告30人に有罪判決を言い渡した。
  無期懲役の判決を言い渡されたバサン(バーサン)被告は僧侶で、他の僧侶5人を含む10人を率いてラサ市徳慶県の人民政府を襲撃。他に、商店11店舗で放火、警備員に対する暴行、略奪などを行ったとされた。バーサン被告に率いられた僧侶は最低でも懲役15年の有罪判決となった。
  無期懲役の3人以外に、7人に懲役15年以上、20人に懲役3-14年が言い渡された。被告は10日以内に上告できるという。
  中国政府はこれまで、暴徒の襲撃で死者が出たと発表したが、初回の判決で殺人罪の適用はなかった。
  写真は判決を言い渡される被告。中国は当局が重要と判断した場合、法廷内の様子が写真や動画で公開される場合がある。(編集担当:如月隼人)

思ったよりは寛大な刑ですね。
これはやはり国際社会が注視していることがこうさせているのでしょう。

チベット独立「検索できません」 原因は法律に抵触 
2008/04/30(
) 14:10:44更新  
  中国で百度(Baidu)などの主要ポータルサイトを通じて「カルフール」や「チベット独立」といったキーワードを検索すると、情報が表示されない状態が続いている。30日付で京華時報が伝えた。
  ネットユーザーから29日に同紙に連絡があった。同紙記者が「カルフール」という単語を検索すると「お探しの情報はありません」といったメッセージが表示された。
  同紙の取材に対して百度などの担当者は「最近2日間に渡ってこうした指摘が寄せられているが、原因はよく分からない」と答えた。更に北京市公安局(警察)に問い合わせたところ、関係する法律に抵触するのでブロックされたと判明した。写真はチベット騒乱で燃やされた自動車。(編集担当:麻田雄二)

何を今更わざとらしく。(笑)

【今日のブログ】ソウル聖火リレーの応援に駆けつけて
2008/04/30(
) 19:56:41更新  
  27日午後、韓国ソウル市で北京五輪の聖火リレーが行われた。報道によると、当日は数千人の中国人が集結したという。さて、このブログはソウル市で行われた聖火リレーに駆けつけた中国人留学生が当日の感想を自ら撮影した写真とともにアップしたものである。以下はその話題のブログより。
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  今日はソウルで北京五輪の聖火リレーが行われる日だ。韓国に留学している中国人学生たちは、この日のために様々な準備を行ってきた。私もその留学生の一員として1週間前から準備に参加していた。
  我々はまず、スローガンを書き込むための美術用画板紙を購入、二日ほど徹夜して中国語・英語・韓国語でスローガンを書き込んだ。また、中国地図とともに「チベットは中国の領土である」と書き込んだほか、「全ての反勢力は張子のトラである」と毛沢東語録の一文も書き込んだ。
  聖火リレー当日、早朝から雨が降っていたが、我々は五星紅旗を手に持ち、真っ赤なTシャツを着てリレー地点へと出発した。正午ごろにリレー地点に到着したのだが、現場にはすでに多くの華人が集結しており、まるで真っ赤な海のようであった。また、華人だけではなく、多くの外国人も聖火リレーの応援に参加していた。
  韓国での聖火リレーは午後2時のスタートであったが、スタートの時間が近づくにつれ、雨は上がり空は晴れ上がった。しかし、すでに2時を過ぎているにもかかわらず、聖火リレーはスタートしなかった。後で知ったことであるが、リレーの開会式の最中に「チベット独立分子」や韓国側組織による妨害が発生したためだという。
  午後3時ごろ、ようやく聖火リレーがスタートした。先頭車両に率いられた聖火ランナーが見えるや否や、周囲の興奮は頂点に達し、我々は力の限り「中国がんばれ」と叫び、応援した。リレーの最中も「チベット独立分子」や「韓国人権協会」などによる妨害があったが、それは逆に我々の団結を強める結果となった。
  現地時間7時、聖火がゴール地点であるソウル市庁舎前に到着した。ソウル市庁舎前は赤のTシャツや五星紅旗によって真っ赤に染まり、集まった華人たちは各々のスローガンを大声で叫び続けていた。ソウルでの聖火リレーは終了したが、オリンピック精神に終わりはなく、聖火も消えることなく燃え続け、オリンピックが「平和の祭典」であるという趣旨も変わることはない。「ひとつの世界、ひとつの夢」という北京五輪のスローガンはこれからも、世界に響き続けるだろう。

独立分子の妨害に負けずにひたむきに聖火を守ったと。。。。
長野入りした友人の話だと、どう捉えても中国留学生が独立派を挑発していたのですが、これが中国国技の被害者プロパガンタという奴でしょう。
日本人は今更驚いてはなりません。

【今日のブログ】愛国とは何か、中国人の冷静な考察 
2008/05/01(
) 20:16:00更新
  各国で発生した北京オリンピック聖火リレーに対する妨害やCNNキャスターによる暴言など、カルフール不買運動やデモ活動に見られるように中国ではいわゆる「愛国運動」が激化している。このブログではなぜ世界的に反中国の動きがあるのか、愛国心とは何かと言うものを考察したものだが、ブログを見たユーザーからは「おまえは中国人ではない」「売国奴め」などの罵りのコメントが殺到していた。以下はその話題のブログより。
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  最近、マイクロソフトのメッセンジャーを使って、愛国心を表現する動きが始まっている。メッセンジャーで自分の名前の後に、「ハート」と「china」を付け足して愛国を表現するというものだ。統計によると、この動きはすでに200万人以上に広がっており、その数は増え続けているという。
  この愛国表現は、国際的なチベット独立運動とオリンピック妨害行為に対して生まれたものであり、カルフール不買運動に見られるように、愛国心あふれる人々による行動は過熱している感も否めない。カルフール不買運動は波紋を広げているが、外交部の姜瑜報道官は「不買運動は中国人民の意見と感情が反映された行為であり、その発生には当然原因がある。フランスはなぜこのようなことになったのか深く考え、反省するべきである」と発言した。
  しかし、私は中国人民は法に基づいて、合理的な方法をもってフランスに訴えていくべきだと信じている。確かにフランスは反省するべきであるが、中国人民は反省する必要がないというのか。なぜあれほど多くのフランス人がダライ・ラマを支持しているのか、なぜ3000人もの警察官を動員しても五輪聖火を守ることができなかったのか、なぜ西側の高等教育を受けた人々がダライ・ラマを支持するのかを考えるべきではないだろうか。
  オリンピック関連のPRにおいて、またしても中国は西側メディアに対して無知をさらけ出してしまった。最近の西側メディアに見られる態度は、中国に対する積年の怒りが爆発したものであり、新型肺炎SARS隠蔽問題に代表されるように、中国政府は西側メディアの信頼を得ていない。SARS発生当時、政府は北京での発生はないと発表していた。しかし、結局はごまかしきれなくなり、衛生部の部長に責任を転嫁し、首を切ったのだ。
  また、中国の怒りの矛先はCNNにも向けられている。確かにCNN発言は許容できるものではないが、過去50年間に中国で発生した「反右派」や「文化大革命」などの大事件に関して、中国政府は謝罪や反省の意を表したことは一切ない。時間が経てば忘れるだろうというやり方は、西側からは強盗や暴徒と同様と見られるのである。
  中国が民主的で自由公正の国になれば、何もしなくても自然と尊敬を集めることができるだろう。理由もなく我々を目の敵とする人などいないのだから。
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(出典:張眼看世界BLOG意訳編集) 

この程度の意見を言っただけでもブログが炎上してしまうのが中国ですね。
サーチナはさすがに在日中国人が経営しているだけあって、基本は人民日報と変わらないにしてもまだしも現実が見えているということかと思います。
ネットの世界で多数派に逆らって意見を言うのは勇気が要りますが日本でここまでの事はありません。
ところでここで紹介されている「張眼看世界BLOG」が閉鎖に追い込まれていないかと気になって探してみたのですがおそらくここだと思うのですが写真ばかりですね。ブログのコンテンツはどこにあるのでしょうか。
http://waikit.judithcheung.com/index.php

香港で聖火リレー始まる、第1走者は「風の女王」
2008/05/02(
) 13:42:10更新
  2日付中国新聞社電によると、香港で同日午前10時ごろ、中国国内初となる北京五輪の聖火リレーが始まった。
  第1走者は1996年の五輪アトランタ大会のヨット競技ミストラル級で、香港人として初の五輪大会の金メダルを獲得した元選手の李麗珊さん。李さんには「風の女王」との呼び名がある。
  香港での聖火リレーは、全長26キロメートルのコースを8時間かけて走破する予定。当局は、リレーのコースから離れた場所でのチベット問題などに関する中国への抗議活動を認めている。(編集担当:如月隼人)

離れた場所では抗議を認めているから民主的だろって言いたいようですね。(笑)

ラサ暴動裁判、被告の合法的権利を尊重 
2008/05/02(
) 14:48:24更新
  チベット自治区ラサ市中級人民法院(地裁)は4月29日、ラサ暴動にかかわった一部の被告に対して判決を言い渡した。中国国際放送局によると、この裁判は中国の関連法律に基づいたものであり、法律の尊厳性と被告人の合法的権利を十分に守っているという。
  放火罪、強盗罪、業務妨害罪、窃盗罪などに問われた被告30人は、一審でそれぞれ3年から30年までの有期刑や無期懲役に処せられた。また、裁判では31人の弁護士が33回にわたって出廷し、被告30人の弁護に当たったという。写真はチベット暴動によって破壊された商店の様子。

中国が人治国家とはよく言われる事ですが「そうじゃないんだよ」とアピールしてますね。
信じる気はさらさらありませんが、法体系があるのだったらぜひとも調べてみたいですね。


【今日のブログ】NYで行われたCNN抗議デモに参加して
2008/05/03(
) 20:16:06更新
  先日、米テレビ局CNNのキャスターが番組中に中国と華人に対して暴言を述べたとして、世界中の華人は激しく怒っているという。このブログはCNNに対するデモ活動に参加したニューヨーク在住の華人によるものだが、ブログを見たユーザーからは「中国人として尊敬する」「あなたの行動は全ての華人に支持される」などのコメントが寄せられていた。以下はその話題のブログより。
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  西側メディアの中国に対する侮辱発言と、チベット問題に関する事実を歪曲した報道に抗議するため、世界中の華人が行動を起こしている。ニューヨーク在住の華人たちの我慢も限界に来ていた。
  4月21日、CNNキャスターによる中国侮辱発言に抗議するため、マンハッタンにあるCNNビル前においてデモ活動を行なうことになった。民主主義とは何かを勉強させるため、2人の娘も連れて行くことにした。
  通知の上ではデモ活動は午前11時スタートであったが、私が現場に着いた時は周囲はとても静かで、これからデモが始まるようには思えなかった。デモのスタート地点は「新チャイナタウン」であったため、近くのデパートで時間をつぶしていたところ、パトカーのサイレンが聞こえてきたため、外へ出てみたところデモ活動がスタートしていた。
  ニューヨークの風はまだとても冷たかったが、集まった華人たちはスローガンと国旗を掲げながら、抗議のビラを配布していた。また、我々は「祖国」を大声で合唱したり、「中国人は辱められない」というスローガンを叫びながら行進した。
  今回のデモ活動の目的はCNNのキャスターによる中国侮辱発言への謝罪とキャスターの解雇を求めることであり、CNNに対して中国人を罵ることはできないということを知らしめるためである。
  今回と同様のデモ活動はこれからも行われることになっており、北京オリンピックの支持と同時に、CNNへのロビー活動も継続される。5月4日には最大規模のデモ活動が行なわれることになっており、事実を歪曲した報道の是正と中国人への謝罪を求めるため、私はこれに必ず参加するだろう。
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(出典:黄月亮紅月亮BLOG意訳編集)

何度も言いますがこの人達は自省するということができないのでしょうか。。。。 

チベットの人口、半世紀で2.8倍に増加 
2008/05/05(
) 14:10:31更新
  チベット自治区統計局の統計によると、半世紀の間にチベットの人口は2.8倍に増加した。中国国際放送局が伝えた。
  統計によれば、1950年のチベットの人口は100万人程度だったが、2007年には2.8倍の284万人に増加した。そのうち、チベット族の人口は92%を占めているという。またチベット人の平均寿命は1959年の35.5歳から現在の67歳に高まった。 
  中国政府はチベットに対する資金投入を絶えず増加させることで、チベットに住む各民族の生活条件を改善してきており、チベットの人口は急速に増えているという。

ネット右翼である私は、大戦前の朝鮮半島について「35年で人口が二倍になっている。日本が善政を敷いたからだ。」という意見をよく聞いていました。
「チベット族の人口は92%を占めているという。」というのは大変に眉唾ですがもしこれが現実であれば実は大半のチベット族にとっては共産党の政治になって良い暮らしができるようになったのかもしれません。
宗教的に高潔なものがあっても不衛生で病気=死のような生活をしているのであればこれは果たして幸せなのでしょうか?
今回のチベット暴動も、一部の過激派だけが騒いでいただけなのかもしれません。
とにかく予断をせずに情報に接したいと思います。

中国政府の関係部門、ダライ・ラマ14世の特使と接触 
2008/05/06(
) 14:16:44更新
  中国政府の関係部門の責任者である朱維群氏とシタール氏は5月4日、深センでダライ・ラマ14世の特使、ロディ・ギャリ氏とケルサン・ギャルツェン氏に接触した。中国互聯網新聞中心が伝えた。
  中国政府側は、「現在、チベット暴動はすでに終息し、社会の秩序も正常に戻りつつある。宗教を信じる人々は十分に宗教を信仰する自由があり、人民は安定と発展を望んでいる。事実が示すように中央政府のチベットに関する政策は正しい。各民族が共に努力すれば、チベットの将来はさらに素晴らしいものになるだろう」と指摘した。
  また、中国政府側は、「中国政府のダライ・ラマ14世に対する政策は一貫しており、接触と協議の門戸は常に開いている。2002年以来、数多くの障害を乗り越え、中国政府はダライ・ラマ14世の特使と6回も接触した。チベット暴動は、今後の接触に新たな障害をもたらしたが、中国政府はきわめて根気強く、誠意を持って今回の接触を手配した。中国政府はダライ・ラマ側が言行一致で、祖国を分裂する活動を停止し、暴力活動の画策や煽動、北京五輪の妨害をやめて、次の接触のためにその環境作りをするよう望んでいる」と語った。
  ダライ・ラマ14世の特使であるロディ・ギャリ氏とケルサン・ギャルツェン氏は、関連問題についての考えを述べ、今回の接触の状況をありのままにダライ・ラマに報告すると語った。
  中国政府側はダライ・ラマ14世の特使が提起した問題に答えたうえで、今後の協議について意見を交換し、適当な時期に再び協議することで合意したという。写真はラサ市中級人民法院においてチベット暴動に関わったとして判決を言い渡される被告たち。被告30人が有罪となった。

情報全然違いますね。中国側は中国の言ったことだけを報道、亡命政府側も自分たちの言ったことだけを発表しているようです。
状態としては中国側が八割くらいしゃべってほとんど全ての会話が終わったあとおずおずと亡命政府側も発言したという感じではないでしょうか。

胡錦濤主席の来日は「大局」理解を促す旅となるか 
2008/05/06(
) 14:17:37更新 
中国を読み解く視点(64)-高井潔司(北海道大学教授)
  胡錦濤国家主席が来日した。中国の元首である国家主席の来日は98年の江沢民主席の来日以来だから、10年ぶりということになる。この間、日中関係は小泉元首相の靖国神社参拝問題や反日デモなどで揺さぶられ続けてきた。
  今回の来日にあたっても、農薬混入の中国製冷凍ギョーザ問題などでその実現が危ぶまれ、先送りされた経緯がある。本来ならこの来日で、懸案の一つであった東シナ海の天然ガス田の共同開発問題で合意がなされることが期待されていたが、事前の協議で主張の相違点を埋めることができなかった。今回は来日を実現したことが最大の成果と言えるかもしれない。しかし、それはそれとして意義のある旅でもある。
  胡錦濤主席は来日前に北京で日本人記者団と会見した際、「国と国の関係で様々な問題、食い違いが生じるのは正常であり、重要なのは関係発展の大局を守っていくことだ」と述べた。今回の旅はまさにその実践であり、両国の多くの国民の、“大局”理解を増進する旅であってほしい。
  胡主席の来日前に、筆者は中国のある時事問題専門の雑誌から取材を受けた。質問の一つの柱は、前2代の指導者の日本訪問、つまり78年のトウ小平氏、98年の江沢民氏のケースと比較してどんな感想を持つかという点だった。この質問は、胡主席のいう“大局”を考える上で、極めて適切な質問だと思う。この質問を受けて、以下のようなことを考えた。
  それぞれの指導者の対日観にはもちろん大きな違いがある。しかし、それぞれの来日時期によって、日本と中国の二国間関係、それを取り囲む国際環境、そして何より中国自身の国力が大きく異なっていて、日中間の大局も、来日目的も、大きく違ってくるという点を見逃してはいけない。
  トウ小平氏の来日の際は、文化大革命の混乱によって中国経済は疲弊し、ソ連との対立もまだ険しい状況にあった。トウ小平氏は日本各地の先進的な工場や新幹線などを視察し、その先進的な技術、資本、経営管理導入の必要性を確信する、つまり現在の改革・開放路線に路線転換を図る極めて重要な旅となった。トウ小平氏の率直な人柄もあるが、日本記者クラブの記者会見でも、「貧しい隣人をよろしく」と語り、新幹線に乗っても「前進をせかされている感じがする。われわれは今こそ、前進しなければならない」と感想を述べ、改革・開放に迫られている中国の現実を確認する旅であった。その率直な姿勢が多くの日本国民の共感を得て、トウ小平ブームが起きた。
  トウ小平氏の来日は、改革・開放に転換する78年12月の中国共産党第11期中央委員会第3回総会のわずか2カ月前のことだった。日本訪問から1カ月後、日本の民社党代表団と会見したトウ小平氏はこう語っている。
  「毛沢東主席はもともと自力更生だけでなく外国の援助も積極的に受け入れるべきだと語ってきた。(文革で権力を振るった)四人組は後段の話を捨てて、中国人は何でもできる、外国のものを受け入れるのは西洋崇拝、外国に媚びを売るものだと主張し、物事を台無しにしてしまった。四人組を粉砕しないと、(後段の話)を実現する条件が得られなかった」
  「現在われわれの方針は、出来るだけ多く国際社会の先進的な経験を吸収し、資金や技術を導入し、我々の発展を加速することである」(『トウ小平年譜』1975-1997、中国中央文献出版社)
  以上のような方針に沿って、80年代以降、改革・開放路線が展開され、今日の中国の発展につながったことはいうまでもない。その時期に胡錦濤氏は地方幹部から抜擢され、共産党の青年組織「共産主義青年団」の第一書記となり、将来を担うエリートとしての訓練を受ける。今回、来日にあたってあまり日本のメディアで触れられていないが、1984年、中国が日本の青年3000人を招待した「中日友好3000人交流」の中国側責任者を務めている。日中関係に深い関わりのある人物とも言える。
  これに対して、江沢民氏は、党総書記が失脚するという「中華人民共和国」の存亡さえ危うくなった天安門事件の最中に、急遽、上海から引き上げられた。西側諸国の制裁とソ連・東欧圏の崩壊という四面楚歌の中で、中国の崩壊を食い止め、安定第一を図ることを最大の使命とした指導者であった。スタート自体が守りの姿勢であった。まだ存命中で、影響力のあったトウ小平氏と、その使命に忠実な朱鎔基首相の援護射撃の下で、市場経済を導入し、高度成長を実現した。しかし、98年の来日時、国内環境、国際環境とも安定しておらず、一方で江沢民氏は「愛国主義」を強調することで、内外のさまざまな圧力をかわす一つの手段とした。
  2006年に刊行された『江沢民文選』に、来日前に江沢民氏が中国の海外駐在大使らを前に行った「当面の国際情勢とわれわれの外交活動」という演説が掲載されている。その中でまず国際情勢についてこう分析する。
  「中国は社会主義国家であり、また世界最大の発展途上国として、多極化の中でそれなりの地位と役割を担う」
  「だが、アメリカと西側の大国の一部の人が、わが国に対して、西欧化、分断化という政治的陰謀を放棄することはあり得ない」
  「封じ込め策を使うか関与政策を取るかに関係なく、本質は変わらず、その目的はわが国の社会主義制度を改変し、最終的にわが国に西側の資本主義システムを持ち込もうとする」
  この分析には、被害妄想ではないかと言いたくなるほど強い警戒感が感じられる。この警戒感は、チベット問題をめぐる最近の中国のネット世論に共通するものがある。それはともかく、江沢民氏はさらに日本に関して「中日友好の維持は、周辺地域の安定と経済発展に有利である」としつつも、こう述べている。
  「日本は十字路に立ち、政治勢力の再編はいまだ続いており、経済問題も少なくない。短期内に好転しないだろう」
  「日本の軍国主義者は極めて残忍で、日本の侵略軍の残虐な軍刀によって死傷者の数は3500万人に上っている。戦後、日本軍国主義はいまだ徹底して清算されていない」
  「日本国内には軍国思想で頭がいっぱいという人がまだいる。この問題で、われわれは警鐘を鳴らす必要がある、日本はかつて台湾を50年間侵略占領したことがある。台湾を自身の“不沈空母”に見立てた。つまりこれは日本が最初に言い出し、後にアメリカ人が日本人の衣鉢を継承しているのだ。日本に対して、台湾問題はとことん談判していく必要があるし、歴史問題も徹底的に追及し、永遠に語らなければならない」
  江沢民氏の来日はこうした認識の下に進められたから、どこに行っても江沢民氏は歴史問題への反省を求める演説を展開し、日本の日中友好人士さえ怒らせてしまった。当時私は読売新聞の論説委員で、日本記者クラブで、直接江沢民氏に質問する機会を与えられた。私は江沢民氏に、これまで歴史問題について沢山話を聞かせてもらったが、日本訪問の終了にあたって、「日本の現状についてどういう感想をもたれたか」と水をむけたが、その答えは相変わらず、「歴史を鑑として……」と、歴史問題しか語らなかった。その後の日中関係は、小泉元首相の靖国参拝問題も影響したが、基本的にこの訪問によるボタンの掛け違いが大きく影響した。
  さて、今回の胡錦濤来日をめぐる中国国内の環境や国際環境はどうか。チベット問題に見られるように、中国のネット世論レベルでは、江沢民氏の警戒感あるいはトウ小平氏が指摘した「四人組」の発想から抜け出ていない感がある。しかし、江沢民氏が率いた90年代と比較して、中国の大国化は明確になり、対米関係も安定し、中国が国際社会で「責任大国」として指導力を発揮することが求められている。他方、国内では環境問題、就業圧力、経済格差の増大など難問が山積し、国際社会との経済交流や協力によって解決しなければならない状況にある。
  胡錦濤主席は、日中関係が息を吹き返す安倍前首相の訪中の1カ月前の2007年8月、中央外事活動会議で重要演説を行っている。会議後の人民日報報道によると、胡錦濤主席は、「全面的かつ高度な戦略的観点から、当面する国際情勢の発展、変化の新たなすう勢と特色について分析し、新世紀の新たな段階の良き外交活動の重要性と緊急性について、深くかつ詳しく語り、さらに一歩、外事活動の指導的思想、基本的原則、全体的な要求と主要な任務について明らかにした」という。胡錦濤演説が「新世紀の新たな」「指導思想、基本的原則」とする報道の内容から見ても、江沢民時代の外交戦略を総括し、胡錦濤政権下で新たな外交戦略の転換が試みられたことは疑いない。
  残念ながら、この時の胡錦濤演説の全文は明らかにされていないが、当時の報道によると、以下の五つのポイントを堅持することが強調されたという。
1.外交活動は国内、国際の二つの大局を統括すること。
2.平和的な発展の道を歩むこと。
3.共に利益を得、共に勝利するという開放戦略を取ること。
4.調和の取れた世界の建設を促進すること。
5.人間性の尊重を根本の思想とすること。
  この演説では、もはや江沢民氏のような警戒感は失せ、グローバリゼーションのチャンスを生かし、自国の安定と大国化を実現していこうという積極的な姿勢がうかがわれる。相互理解や世界の多様性、対話が強調され、「広大な幹部、大衆を正確な国際情勢の認識に導き、各国の人民と平等かつ友好的に付き合えるよう導く必要性がある」とも述べている。
  この演説にしたがって、当面する中国外交、対日外交の“大局”を想定してみると、まず国内情勢は引き続き経済発展を必要としており、日本やアメリカなどとの経済協力が不可欠だ。とくにバランスある発展のために、環境保護や省エネ問題で技術力のある日本との協力は欠かせない。また東アジア地域は地域統合の流れが出てきており、その中核となる日中両国の良好な関係維持は大切だ。それは一方的に日本を利用するのではなく、共同利益となる開発戦略となる必要がある。こうした点を大衆世論がしっかりと認識する必要があるということだろう。
  全文が公表されていないのは、江沢民氏ら前政権の幹部や国内の世論の過敏な反応を起こさないよう、配慮したものであろう。江沢民時代と違って、それこそ“大局”を認識する余裕を時代が胡錦濤氏に与えたともいえる。しかし、その一方で、江沢民時代から芽生えた愛国主義の“世論”が胡錦濤氏の「新思考外交」を揺さぶっている。
  今回の胡錦濤氏の旅の焦点の一つは「大衆世論」を「正確な国際認識に導く」旅にできるかどうかであるが、それは決して胡氏だけの責任ではないだろう。トウ小平氏の来日時は、日本側が積極的にトウ小平氏を歓迎し、それが中国国内でも大々的に報道されることで、中国国民の間に、当時の中国の課題を知らせることになった。
  胡錦濤氏は85年、「3000人招待」の返礼として来日したことがある。当時はまだ無名で日本のメディアはほとんど報道していないが、私は偶然、彼にインタビューする機会があった。実はどのメディアも取材しないので、招待団体が読売新聞に取材を要請してきたのである。宿泊先のホテルニューオータニで彼と会った時、私はこの人が将来の総書記になる人物と直感した。話の内容は正確に覚えていないが、質問に対して、立て板に水のようにすらすら、明快に答える。話の内容は公式の域を出ていないのに、まるで自分の話のように無理もなく自然に話していたのが一番印象に残っている。
  インタビューの内容は85年3月7日付3面の「今日の顔」に掲載されている。いまから読み返してみると、何とも稚拙な文章で、よくまあこんな原稿が掲載されたなと思うが、一つの証言でもある。
  書き出しはこう書いてある。「眉目秀麗、才気煥発――近代化に邁進する中国が、まるで二十一世紀の中国の“顔”はこの人物とばかりに送り込んで来た印象がある」。そして中段では「とくに昨年十二月共産主義青年団の第一書記に就任。胡耀邦・党総書記、胡啓立・党書記、王兆国・党中央弁公室主任ら共青団出身者で形成する“団派”人脈に連なり、将来が約束された。もっとも、権力の座をのぼりつめるまでには、まだいくつもの荒波を乗り越えねばなるまい」との予測が書かれている。
  思い出話はそこまでにして、この記事の最後に、胡錦濤氏が訪問の抱負についてこう語ったことを紹介したい。
  「友好往来だけでなく、知識や経験を貪欲に吸収したい」
  80年代の中国の対日姿勢を反映した言葉だが、おそらくその謙虚な姿勢はいまもって彼の“今日”を支えている。江沢民氏とは違った中国指導者のイメージを日本国民の間に広めることができるかどうかにも、注目したい。(執筆者:高井潔司・北海道大学教授)

江沢民時代との比較など、とても冷静に分析されてますね。
今の中国のネット世論が四人組の時代の意識を出ていないなど、中国人の分析では無理ですね。
この高井教授、読売の記者だったということですのでそれほど偏向もしていないと思うのですが読者の方はどう思われたでしょうか?
ともあれサーチナがこの文を載せたのは、「言いにくい事は外国人に言わせとけ」という事じゃないかと観測してます。

首脳会談で日中関係、ギョーザ、チベット問題など協議 
2008/05/07(
) 14:15:19更新
  訪日中の中国の胡錦濤国家主席は7日午前から首相官邸で約2時間にわたって福田康夫首相と会談し、日中関係の今後の方向性や東シナ海のガス田開発、中国製ギョーザ、チベットなどの問題について協議した。中国広播網が伝えた。
  日中関係については日中関係を未来に向かって進めるため、両国の指導者が協力していく必要があるとの考えで一致した。
  東シナ海のガス田開発問題では「大きな進展があり、長年の懸案に解決のめどが立った」、中国製ギョーザ問題については「中国側で捜査を強化し、両国が協力していく」との内容にとどめた。
  またチベット問題ついては中国側から4日に行われたダライラマ14世側との対話について説明を受け、福田首相が「対話の継続を通じて状況を改善し、国際社会の批判を軽減するよう努力してほしい」と要請した。
  胡主席は今回の会談について、率直で友好的な雰囲気の中、意見交換ができたと評価。また、日中関係は新しい歴史のスタート地点に立っているとの考えで福田首相と一致した、と述べた。
  両首脳は会談の後、共同文書に署名した。(編集担当:恩田有紀)

どうも中国は、パンダとガス田を手みやげに日本に媚びを売ったと思われます。
協議の詳細はよくわかりませんが、どうやらガス田による利益を出資額に応じて分配する形を作ろうとしているようですね。ギョーザ問題は相変わらずいなされたようですが。
しかしガス田問題の解決の代わりにチベット問題に口を出さないという事になっているのだったら情けなさ過ぎですが。

胡主席:首相経験者4人と朝食会、小泉純一郎氏は欠席
2008/05/08(
) 10:17:51更新
  来日中の胡錦濤中国国家主席は8日、日本の首相経験者4人との朝食会に出席した。
  首相経験者で出席したのは中曾根康弘、森喜朗、海部俊樹、安倍晋三の4氏。7日の宮中晩さん会に続き、小泉純一郎元首相は欠席した。
  中国新聞社によると、胡主席は4人について、首相在任中は日中友好の発展のために積極的な努力をしたと賞賛したという。(編集担当:如月隼人) 

このニュースでは多くは書かれていませんが、安倍元首相が我々の気持ちを代弁してくれた事は記憶に留めておかねばなりません。

胡錦濤:歴史重視は「恨み」目的ではない―早稲田講演 
2008/05/08(
) 17:56:19更新
  訪日中の胡錦濤中国国家主席は8日午後、早稲田大学で講演を行い、「我々が歴史を重視するのは、日本を恨みつづけるためではない」などと述べた。同講演は中国メディアも注目し、中国国際放送局(CRI)は午後3時から4時半まで、ウエブサイト(URL::http://jp.cri.cn)で生中継した。
  胡主席は、「中日両国人民の友好的往来は2000年以上継続しており、世界史的に見ても奇跡だ」、「相互学習や吸収によりそれぞれの国家を進歩・発展させ、東アジアと世界の文明の宝庫を築いてきた」などと指摘。
  続いて「近代になってから、日本の軍国主義が発動した対中侵略戦争により、両国の友好関係は大きく破壊された。この不幸な歴史は中華民族に深刻な災難をもたらし、日本人民も大きな被害を受けた」と述べた。
  歴史を忘れぬよう強調するのは「いつまでも恨みつづけるためではなく、歴史を鑑とすることで、未来に向かって平和を愛し、平和を維持し、中日両国の人民が世代を超えた友好を保ち、各国人民が太平を永遠に享受するためだ」と述べた。
  今回の来日で、胡錦濤主席は7日昼の福田康夫首相との共同記者会見でも、同日夜の宮中晩さん会でも歴史問題に言及しなかった。北京五輪やチベット問題などで日本側の理解を取りつける必要があることと、一方では中国国内で「歴史問題重視派」が一定の勢力を持っていることを考え合わせ、日本の国民感情をできるだけ刺激しない場所と表現方法を選んだものと考えられる。
  7日に署名された共同声明でも、戦前については「双方は歴史を直視」とだけ触れる一方、「中国側は、日本が、戦後60年余り、平和国家としての歩みを堅持し、平和的手段により世界の平和と安定に貢献してきていることを積極的に評価した」との一文が盛り込まれた。
  胡錦濤政権は前江沢民政権とは異なり、発足から歴史問題で日本への厳しい言及は控える傾向があった。2002年末からは、人民日報の論説委員など専門家が◆日本の戦争謝罪はすでに十分◆日本が再び軍国主義になる可能性はない◆日本を経済大国のひとつと認識し、その関係を重視する方が中国にとっても有益――などとする「対日新思考」が発表された。
  「対日新思考」は、胡錦濤政権の意向を反映したものと考えてよいが反対も多く、特に小泉純一郎首相が靖国神社参拝を繰り返したことにより、中国国内では、対日強硬論者や軍から「軟弱外交の失敗」と決め付けられ、胡錦濤政権は窮地に陥ったとされる。(編集担当:如月隼人)


赤字の部分、やはりな、という感じです。
日本の首相がまた靖国参拝でもしない限り胡錦濤政権下では中国が歴史問題を蒸し返す可能性は現状少ないようです。しかしこういった、中国が弱みを見せている今こそ日本は南京大虐殺記念館への「30万人」の表示を取りやめるよう要請すべきであり、拉致問題で日本に協力するよう要請すべきであり、チベット問題で民主的な処置を行うよう求めるべきです。福田政権は「国益」を経済的なものだけに絞りすぎではないでしょうか。国家百年の計は経済だけを考えていて為されるものでしょうか?

胡国家主席;「長野聖火リレー守った中国人に感謝」
2008/05/09(
) 12:21:50更新
  9日付東方網は、来日中の胡錦濤国家主席が8日夜、日本在住の中国人と留学生代表と会見した際、「長野で聖火を守ってくれたみなさんの熱意ある行動に感謝する」と述べたと報じた。
  胡国家主席が同日午後に早稲田大学で講演を行った際には、多くの中国人留学生が会場の大隈記念講堂周辺に集まった。東方網はこれを「留学生が主席を歓迎する感動の一幕」と報道。その上で、留学生は国旗を振りながら国家を歌い、「北京がんばれ、オリンピックがんばれ」と声を上げていたが、胡主席が講演を始めると中断し、「秩序ある行動だった」と評した。チベット独立を支援する学生らの行動には触れていない。
  東方網によると、早稲田大学に集まった留学生らは、4月26日に長野で行われた聖火リレーにも駆けつけ、聖火リレーの成功を願ったという。(編集担当:服部薫)

情勢認識が甘いです。長野の異様な光景を見て「中国」という存在に違和感を持った日本人は私の想像さえ超えます。まして胡錦濤がそれを知るにはあと2、3か月はかかるのではないでしょうか。

チベット観光業に活気、メーデー連休に8.9万人 
2008/05/09(
) 16:24:46更新
  観光局によればメーデー連休中にチベット自治区を訪れた観光客は8万9000人で、うち2万1000人が宿泊客だった。この期間の観光収入は3272万元で、3月のチベット騒乱以来、静かだった同地の旅行業界に活気が戻ってきた。海外からの観光客受け入れ再開は6月になる見込みだ。(CNSPHOTO) 

平静が戻ったことをアピールしています。
まさかこの三日後に大地震が襲ってこようとは。。。

羌族~チベット系民族、5.12四川地震では大被害

2008/05/13() 12:06:19更新

  中国政府が公認する55の少数民族のひとつ。言語の特徴などから、一般にチベット系民族とされる。「羌族」の中国語ローマ字表記は「Qiangzu」。日本では「チャン族」や「チアン族」と表記されることが多い。
■主な居住地域は四川、「戸籍上」の人口は急増
  主な居住地域は四川省西部の茂〓、〓川、理県、黒水、松潘など。中国政府が1990年に行った第4次人口調査によると、人口は19.83万人、2000年の第5次人口調査では30.61万人。(〓はさんずいに「文」)
  中国では、両親や祖父母などを含めて、複数の民族の血筋がある場合、戸籍上の民族の選択が可能。このため、1980年代ごろから産児制限や進学などの優遇がある少数民族の戸籍を有利とする考えが広まった。羌族の1990年から2000年までの人口の急増も、自然増以外に戸籍上の増加が多く、逆に純粋に羌族の血を引き、母語も羌語である人の比率は低下していると考えられる
■早い時期から歴史に登場、モンゴルに滅ぼされた西夏王国

  羌族は中国の少数民族の中でも、早い時代から歴史記載に登場する民族のひとつ。古くは現在の山西省、陜西省、甘粛省、青海省一帯で生活していた。うち、最も東の山西省からは比較的早く撤退した。周王朝(紀元前1046年ごろ-同256年)とも密接なかかわりを持った。
  戦国時代(紀元前403年-同221年)に秦が勃興すると、羌族は陜西省から離れ、現在の四川省やチベット自治区東部にも住むようになった。

  漢代(紀元前206年-紀元220年)の羌族は西羌などと呼ばれ、中国西部で強い勢力を保った。魏晋南北朝時代(184年-589年)には、匈奴や鮮卑系民族と同様に、羌族も自らの地方国家を設立した。
  唐代(618年-907年)から北宋時代(960年-1127年)にかけては、羌族の一派のタングート族が興隆し、現在の寧夏回族自治区の銀川を首都に、甘粛省など中国北西部のかなり広い範囲を領域とする西夏王国を樹立。しかし西夏は1227年、チンギス・ハンが率いるモンゴルに滅ぼされた。
  明代(1368年-1644年)には、現地の有力者の統治権を広く認める「土司制度」の適用対象になった。一方で、平野部には漢族の進出が相次ぎ、羌族の多くは山間部で暮らすようになった。清代(1644年-1912年)の後半からは、羌族に対しても中央集権体制に組み込む「改土帰流」が進められた。
  1949年の中華人民共和国成立後は、1950年代に四川省に羌族自治県が設けられ、1992年に同県は行政区域として格上げされ、阿バー蔵族羌族(チベット族・チャン族)自治州になった。(バーは土へんに「覇」)
■2008年5月12日の地震で大きな被害
  羌族の主な産業は牧畜業や畑作農業だったが、最近では、主な居住地域で皮革製造業、製紙、木材などの工業も始まった。宗教はもともと、多神教にもとづくシャーマニズムだったが、チベット仏教や漢族の道教などの影響も大きい。
  2008年5月12日に四川省の〓川を中心にマグニチュード7.8の地震が発生。13日11時現在、詳細な被害統計はまとめられていないが、主要な居住地域で大きな被害が出た。
  なお、ジャイアント・パンダの生息地域も、主に羌族の居住地域にある。
  写真は、四川省成都市で開催された国際非物質文化遺産祭で、民族芸能を披露する羌族の若者。2007年5月23日撮影。(編集担当:如月隼人)

胡錦濤国家主席、ブッシュ大統領と電話会談 
2008/05/14(
) 10:56:23更新
  胡錦濤国家主席は13日夜、ブッシュ大統領と電話会談を行った。その中で、ブッシュ大統領は「アメリカは、四川省で発生した大地震に非常に関心を寄せており、中国人民に同情の意を表す。アメリカは被災地に出来るだけの援助を提供したい」と述べた。中国国際放送局が伝えた。
  これに対して、胡錦濤主席は感謝の意を表した上で、「中国人民は自分の同胞が大地震で命を失ったことに非常に悲しんでいる。中国政府は全力を上げ救援活動を行い、けが人の救出に取り組むほか、被災地住民に救援物資を送り、出来るだけ早く正常な秩序を取り戻したい」と述べた。 
  また、胡錦濤主席は「ここ数年、双方の共同努力の下で、中米関係は絶えず前向きに発展している。来月に行われる予定の第四回中米戦略経済対話で成果を収めることを希望する」と語ったほか、チベット問題について、胡錦濤主席は「チベット問題は中国の内政である。アメリカは客観的に公正な態度を保ち、中国の正義の立場を理解することを希望する」と強調した。

チベット人にとっては弾圧は受けるは地震被害には遭うは踏んだり蹴ったりですね。。。
共産党に取っては経済的に痛い所ですが国際社会の非難が大いに弱まる効果があるでしょう。不謹慎な話ですが。

以後ニュースはまだ続きますが、地震の救援関係のニュースがほとんどですのでブログの趣旨より割愛いたします。

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チベット関連ニュース:AFP4/30~5/17

聖火リレー控える香港、人権活動家ら13人を入境拒否
20080501 21:54 発信地:香港
51 AFP】北京五輪の聖火リレーは2日、香港を皮切りに開催地・中国の国内巡回が開始されるが、香港当局は海外の人権活動家らの入境を拒否しており、外交筋や運動団体が懸念している。
 聖火は中国最初のリレー地となる香港に30日到着。2日のリレー開始を前に最終準備が進んでいる。これまでに巡回してきた世界各地の都市では、チベット(Tibet)自治区の暴動に対する中国政府の対応や、同国の人権問題をめぐり、デモなどの抗議行動に繰り返し阻まれた。
 中国本土に入れば言論に対する規制が強まるため、比較して寛容な香港で行われる2日の聖火リレーは、さまざまな問題で中国政府を批判する人々にとって、リレーにあわせて抗議を表明する最後の機会となりうる。
■ダルフール問題で中国批判の俳優ミア・ファローさん到着
 2日を控え、海外の人権活動家らは香港入りを目指しているが、これまでに入境を拒否される例も相次いでいる。
 米国の俳優で人権活動家のミア・ファロー(Mia Farrow)さんは1日夕方、香港に到着した。ファローさんは、スーダンのダルフール(Darfur)紛争に対する中国政府の影響を指摘しているが、何も問題なく入国できたと述べた。
 ファローさんは「彼らは、わたしたちが聖火リレーの妨害のためにここに来たのではないということをはっきりさせたがっただけ。もちろん、妨害に来たのではない」と、香港の空港でインタビューに答えた。
 ファローさんは2日、「ダルフールと五輪」と題した講演を行う予定。「スーダン政府に圧力をかけるため、中国政府は何をすべきだと思うか」との問いには、「空爆と地上戦を停止」し、国際平和維持軍を受け入れるようスーダンの指導者たちに圧力をかけることができるだろうと述べた。
■海外活動家ら13人が入境できず
 しかし、外交筋や運動団体らによると、聖火リレーを前にこれまでに少なくとも13人が香港入りを拒否されている。
 現地の英国領事館が1日、AFPに明らかにした情報では、29日に英国人男性1人が入境しようとし、拒否された。また同じく英国人でチベット支援国際団体「フリー・チベット・キャンペーン(Free Tibet Campaign)」の広報担当であるMatt Whitticase氏も今週入境を拒否され、英国へ帰還を余儀なくされたという。
 英領事館広報官は「香港保安局長官と会見し、なぜ2人の英国人が入境できなかったのか明らかにしたい。また、29日に香港に到着した男性は空港で拘束されたままで、領事館と連絡を取れるようにしたい」と述べた。
 現地の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(South China Morning Post、南華早報)によると、欧州委員会(European Commission)も入境拒否の件で、高官レベルと香港特別区行政府側との接触を試みるとみられている。
 このほかにも29日には、デンマークの彫刻家で人権活動家のJens Galschiotさんとカナダ人のチベット支援運動家2人の計3人、また30日にはほか2人が相次いで拒否されている。
 香港記者協会(Hong Kong Journalist Association)によると、言論の自由を訴える集会へ出席を予定していた中国籍の作家Zhang Yu氏も29日、活動拠点としているスウェーデンへ送還された。同集会の広報担当によると、反体制派の作家Zhao Dagong氏を含む本土からの集会出席予定者5人も香港入りできなかった。
 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)は、香港当局は公共秩序の維持に関する懸念を、「表現、結社、集会の自由という基本的人権」を弾圧する口実にすべきでないと糾弾した。(c)AFP/Guy Newey

微妙な感じですが香港も自由とは言えないようです。
それにしてもアムネスティは中国の人権問題に頬被りすることなく批判してますね。
まあ中国に異常に寛容なのは日本の人権団体だけかとw

中国5都市のカルフールでまた抗議デモ
2008
0502 01:28 発信地:北京/中国   
51 AFP】(52 一部更新)中国の国営新華社(Xinhua)通信は1日、国内5都市の仏小売大手カルフール(Carrefour)の店舗前で数百人規模の抗議デモが行われたと報じた。聖火リレーを巡って高まっていた反仏感情が再燃したかたちだ。
 抗議デモが行われたのは、首都北京(Beijing)、湖南(Hunan)省長沙(Changsha)、福建(Fujian)省福州(Fuzhou)、遼寧(Liaoning)省瀋陽(Shenyang)、重慶(Chongqing)市の5都市。
 新華社によると、デモ参加者らは中国国旗を手にカルフールとチベット独立に抗議するスローガンを叫び、北京五輪への支持を表明。福州にあるカルフール前の広場には午前11時(日本時間午前12時)ころまでに約1000人が集まり、中国国旗やチラシを配っていたという。これを受けて100人以上の警察官が事態の収拾にあたり、午後1時までには集まった人々は解散したという。(c)AFP/Marianne Barriaux

カルフールデモはまだ沈静化してないようです。

タイム誌が選ぶ「世界で最も影響力のある100人」、2008年度1位はダライ・ラマ14
2008
0502 11:24 発信地:ニューヨーク/米国
52 AFP】米タイム(Time)誌が選ぶ毎年恒例の「世界で最も影響力のある100人」が1日発表された。
 2008年の100人のトップに立ったのはチベット(Tibet)仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世。2位以降は、ウラジミール・プーチン(Vladimir Putin)露大統領、次期米大統領を狙う民主党のバラク・オバマ(Barack Obama)上院議員とヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)上院議員、同じく共和党のジョン・マケイン(John McCain)上院議員が続いている。
 昨年、100位外となったジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は2年振りにランクイン。中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席に次いで、7位に入った。しかし、次期大統領を狙う3人に順位では負けている。
 一方、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の指導者ウサマ・ビンラディン(Osama Bin Laden)容疑者とイランのマハムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領は、今年はランク外となった。
「ヒーロー&パイオニア」部門では、映画俳優のブラッド・ピット(Brad Pitt)とアンジェリーナ・ジョリー(Angelina Jolie)のカップル、ランクイン5回目となるテレビ司会者のオプラ・ウィンフリー(Oprah Winfrey)、義足スプリンターのオスカー・ピストリウス(Oscar Pistorius)、女優のミア・ファロー(Mia Farrow)、元男子プロテニス選手のアンドレ・アガシ(Andre Agassi)らが名を連ねた。
「アーティスト&エンターテイナー」部門には、米国のテレビドラマ『シークレット・アイドル ハンナ・モンタナ(Hannah Montana)』への主演で脚光を浴びているマイリー・サイラス(Miley Cyrus)も15歳にしてランクインし、最年少記録を作った。同部門にはそのほか、俳優のロバート・ダウニー・JrRobert Downey Jnr.)、ミュージシャンのハービー・ハンコック(Herbie Hancock)、映画監督のイーサン・コーエン(Ethan Coen)とジョエル・コーエン(Joel Coen)、歌手のマライア・キャリー(Mariah Carey)、小説『君のためなら千回でも(The Kite Runner)』の著者カーレド・ホッセイニ(Khaled Hosseini)氏らが入った。
 タイム誌電子版のユーザーがネット投票する部門では、「現代コンピュータゲームの父」と称される任天堂(Nintendo)のゲームクリエイター、宮本茂(Shigeru Miyamoto)氏がトップに立った。2位には2007年の同部門1位だった韓国の歌手ピ(Rain)が入っている。(c)AFP

ダライ・ラマが一位に選ばれたのは嬉しいニュースですが、現職のアメリカ大統領より候補の方が影響力があるってのは何かなと思います。w

香港で聖火リレー実施、中国本土からも群集殺到
2008
0502 13:47 発信地:香港   
52 AFP】(一部更新、写真追加)香港で2日、雨が降りしきる中、北京五輪の聖火リレーが始まった。チベット問題や人権問題での抗議活動ができるのも同地が最後になるとみられており、人権活動家と親中国派の小競り合いなどが原因でこれまでに約20人がコース上で拘束されている。
 聖火は、第1走者で香港唯一の五輪金メダリストのLee Lai Shanさんに手渡され、厳しい警戒態勢のなか開始された。
 通りには数千人の群衆が詰めかけたが、中国本土からやってきた人が大半を占めた。中国国内では、国際的な中国批判に反発が強まってる。(c)AFP

やはり長野の時と同じように中国本土からの動員が多数あるようです。
これから聖火は中国本土に入りますが静かなリレーになるでしょうね。

ダライ・ラマ特使、3日に訪中 非公式対話へ
20080503 02:35 発信地:ダラムサラ/インド
53 AFP】インド北部ダラムサラ(Dharamshala)のチベット亡命政府は2日、チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世の特使2人が中国指導者との「非公式」対話のため中国に向け出発し、3日に到着すると発表した。対話は早ければ3日にも実現する。
 今回の対話は中国政府のチベット暴動弾圧以来、初めての直接交渉とされる
 310日に中国のチベット(Tibet)自治区ラサ(Lhasa)で暴動が発生し、中国政府が弾圧した。
 チベット亡命政府のThubten Samphel報道官は「今回の短期間の訪問では、チベット自治区などでの最近の問題など緊急の課題を取り上げる」とし、中国政府の対応へのダライ・ラマの深い懸念とチベット自治区の平和を回復するための提案を行うとした。
 特使はロディ・ギャリ(Lodi Gyaltsen Gyari)氏とギャルツェン(Kelsang Gyaltsen)氏で、中継地の香港(Hong Kong)に到着したという。(c)AFP/Lobsang Wangyal

十中八九、共産党のポーズでしょうけど対話の内容に注目したいものです。

中国の胡錦濤国家主席が来日、国家主席として10年ぶり
20080506 16:28 発信地:東京
56 AFP】中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席が6日午後、日本公式訪問のため専用機で都内の羽田空港に到着した。中国の国家元首の日本訪問は10年ぶり。
 来日に先立ち日本の報道陣向けに行った記者会見で、胡主席は日本訪問を「暖春の旅」と表現し、戦略的互恵関係の推進への意欲を示した。
 3月末にチベット自治区で起きた暴動を中国当局が制圧して以来、胡主席の海外訪問は、今回が初めて。チベット問題をめぐっては海外で中国に対する抗議活動が高まっていることから、羽田空港周辺にも、厳重な警戒態勢が敷かれた。(c)AFP/Shingo Ito

さて、戦略的互恵関係の旅の始まりです。
経済的な紐帯が強まってもそれが虐殺資金に繋がっては何のための繁栄かとなります。
人類の叡智が問われていると思います。

北京五輪聖火、エベレスト登頂
2008
0508 13:04 発信地:北京/中国 
58 AFP】(一部更新、写真追加)北京五輪の聖火を手にした中国の登山隊が、現地時間8日午前9時すぎ(日本時間同10時すぎ)、エベレスト(Everest、標高8848メートル)山頂に到達した。国営テレビが報じた。登山隊は同午前2時(日本時間同午前3時)に登頂を開始、午前10時の到着を予定していた。
 五輪聖火のエベレスト登頂は、降雪と強風で延期されていた。エベレストは一部チベット(Tibet)自治区に属しており、3月に中国政府が同自治区での抗議活動を取り締まって以来、聖火の登頂計画は議論の的となってきた。
 エベレスト登頂にあたり、中国当局は厳重な警備を敷いた。妨害活動を防ぐため、チベット側・ネパール側の登頂ルートとも通行は禁止されている。(c)AFP

実現が危ぶまれていたエベレスト聖火ですが無事成功したようです。
喜ばしい事とは思えません。

チベット特使、非公式対話で中国に「愛国教育」中止を要求
2008
0508 19:30 発信地:ダラムサラ/インド
58 AFP】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世の特使として中国政府代表との非公式対話に出席したロディ・ギャリ(Lodi Gyaltsen Gyari)氏は8日、対話の中でチベット人に対する「愛国主義教育」の中止を求めたことを明らかにした。
 チベット亡命政府の置かれているインド北部ダラムサラ(Dharamshala)で行った記者会見でギャリ氏は、このほかにも「チベット人拘束者の釈放および負傷者への適切な治療」や「報道関係者を含むチベット自治区内への立ち入り許可」などを要求したとも語った。
 また、各問題に対する見解の差は埋まらなかったものの、双方とも対話の継続では合意し、ダライ・ラマ14世と中国政府との7回目となる直接対話の日程が、近く双方の合意が得られ次第、公表される見通しだと述べた。
 ギャリ氏と中国政府代表との非公式対話は4日、中国南部広東(Guangdong)省深セン(Shenzhen)で行われた。3月末のチベット自治区での暴動発生以来、両者による協議は初めて。(c)AFP

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対話の内容が公開されました。
・愛国教育の中止
・チベット人の釈放
・負傷者への適切な治療
・プレスを含む自治区内への立入許可
ということですね。
いきなり「高度な自治」というわけにはいかないのでしょう。
継続に期待したい所です。

胡主席が早大で講演、中国の軍事的脅威を否定
2008
0509 01:36 発信地:東京
59 AFP】来日中の胡錦濤(Hu Jintao)中国国家主席は8日、早稲田大学(Waseda University)で講演し、日本は中国の台頭を恐れることは何もないと強調した。
 胡主席は、日中間の歴史問題について非常に融和的な態度を示し、第2次世界大戦以後の日本の対中支援について感謝の意を表明した。
 また、「中国は防衛的な国防政策をとってきており、軍拡競争に参加することは決してない」とし、「いかなる国に対しても軍事的脅威となることはなく、また覇権や拡大主義を主張することは決してない」と主張した。
 講演後に行われた日中両国青少年の交流行事では、胡主席は上着を脱いで眼鏡を外し、卓球の試合に飛び入り参加。福田康夫(Yasuo Fukuda)首相が見守る中、同大の福原愛(Ai Fukuhara)選手と対戦し、その腕前を披露した。
 一方、大学のキャンパスでは、中国のチベット(Tibet)統治に反対する学生や市民100人以上が、チベット旗を振り、「フリーチベット(チベット解放)」と叫んで抗議活動を行った。
 また、同日朝に行われた胡主席と日本の歴代首相との朝食会には、靖国参拝で中国から批判を受けていた小泉純一郎(Junichiro Koizumi)元首相は欠席した。(c)AFP/Kyoko Hasegawa

早稲田大学で行ったというのは福原愛さんがおられるからなのでしょうか?
それはともかく「日中間の歴史問題について非常に融和的な態度を示し、第2次世界大戦以後の日本の対中支援について感謝の意を表明した。」というのは10年前の江沢民の時を思い出せば隔世の感がします。
つまり日本と敵対するといかに中国にとって痛手かということを示しているに他なりません。
この中国側の弱みを握って有利な交渉を、と期待したい所ですが難しいでしょうね。

中国国家主席訪問への抗議集会、奈良
2008
0510 19:37 発信地:奈良
510 AFP】(一部更新)日本を訪問した中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は5日間の日程の最終日となる10日、奈良の唐招提寺を訪問した。
 唐招提寺周辺には数十人が集まり「フリーチベット」などと叫んで胡国家主席の訪問に抗議した。また奈良市内でもチベットを支援する抗議集会が行われた。(c)AFP

唐招提寺が善光寺に続いてくれるのでは?と期待していたのですけど無理だったようです。
寺側の代表が胡錦濤を笑顔で案内していたのを見たときには失望しました。
内心は葛藤があったのでしょうか?

中国の大地震、チベット下プレートが原因 仏地震学者
2008
0514 00:28 発信地:パリ/フランス
514 AFP】中国南西部を襲った四川(Sichuan)省を震源とするマグニチュード7.8の大地震は、チベット高原(Tibetan Plateau)下にあるプレート(岩板)が北東方向にずれたことが原因との見方を、フランスの地震学者らが示した。
 パリ地球物理研究所(Paris Institute of Earth Physics)のポール・タポニエ-ル(Paul Tapponnier)氏は、四川省は地震の多発地帯で、今後も多くの余震が発生するだろうと警告する。
 チベット高原の東縁にある山岳地帯は、5000万年前にインド側のプレートがユーラシアプレートにぶつかり地表が押し上げられたもので、ヒマラヤ山脈や世界最高峰エベレスト(Mount Everest、チョモランマ)もこの衝突で出来たものだ。これらの山々は、地殻変動の影響で今も上昇を続けているという。
 中国南部と四川盆地にまたがるチベットは、常に東方向に押され続けていると、タポニエ-ル氏は説明する。
 また、チベット高原の端にある竜門山(Longmenshan)断層が引き起こしたとみられる今回の地震は、地質学的に非常に複雑な仕組みによるものだと地球物理研究所で構造地質局主任のロビン・ラカシン(Robin Laccassin)氏は述べる。
「この地域には、数多くの大型断層線が存在する。このうち、かなり昔の断層のいくつかが内部破壊し、今回の地震を引き起こしたのだろう」(ラカシン氏)
 20世紀に入ってからチベット高原で発生した大規模な地震としては、1920年に甘粛(Gansu)省で23万人の犠牲者を出した地震がある。また、1970年に雲南(Yunnan)省で発生した地震では15000人が死亡している。(c)AFP

今回の四川大地震はチベット下のプレートが原因とのこと。
チベット弾圧に対する神の怒りでしょうか?
しかし地震で実際に死んでいるのはチベットの人達が多いのです。
神は何と無情なことか。

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2008年5月11日 (日)

「チベット(アラン・ウィニントン)」(3) 二郎山を越えて

さて筆者らを乗せて成都を出発した人民解放軍のジープは難路を越えてラサまで走ります。

トラックが集まる交易の中継地、雅安で一行は休憩を取ります。
休憩中の食堂で、筆者は若い運転手チュー・ウェン・ティエンから「チベットはこういう所だ」という講釈を受けることになります。

 「ほとんど全部のチベット人は、おそろしく信仰家です」と運転手チューはいう。「このことを知っておかんと、まるで何でもないことで、連中を怒らせてしまうんですよ。祈祷の壁のまわりや、それどころか、えらい坊さんのまわりを歩くときに、まちがった方向へ行ったりすると、怒られますぜ」どんな対象でも、宗教的に重要なもののそばを通りすぎる時の正しい方向は、時計の針のようにすることであり、それはまた祈祷車というものをまわす正しいやり方でもあるそうだ

祈祷車って何なのかわかりませんがとにかくチベット僧が口うるさいということですかね。
まあ、どんな宗教でも共通してる口やかましさかなと思います。

チューは筆者に、チベットでの注意事項を書いたぼろぼろになったノートを与えます。
そこには箇条書きでこう書かれていました。

ラマ主教の許可なくしては、いかなる僧院にも入ってはならぬ。
いかなる聖像に対しても、一本の指でさしてはならぬ。もしささねばならぬときには、手全体を使え。
寺の中で懐中電灯を使ってはならぬ。
以前に僧侶その他の人々が屠殺人から買いもどしたことがある家畜は、どんな家畜であろうと、殺すために買おうとしてはならぬ。こういう動物は、とくに神聖なのだ。
猟も魚釣りも、してはならぬ。
仏陀に背を向けてはならぬ。活仏や高位のラマのまえで腰をおろしてはならぬ。
婦人に向って、夫はだれかとたずねてほならぬ。チベットの婦人のかなりの部分は、何人かの夫をもっているから、外国人がこういう質問をすることは、軽べつだととられるおそれがある。
チベット人が、こちらに向って舌をつき出し、同時に両方の手のひらを見せても、おどろいてはならぬ。この古代からのチベット式挨拶は西洋の握手と似たものである。すなわち両手を差しだすことは、いかなる武器も隠してはいないということを示すことだからである。
 また昔からのチベットの迷信は、毒殺者の舌は黒いといっている。
こちらが相手と親密な間柄になり、はっきりとその同意を得てからでないかぎり、チベット人のライフル銃や刀にふれてはならぬ。武器は、はとんどのチベットの男にとって、また多くの婦人にとっても、もっとも貴重な財産である。
 重支えないことがはっきりとしている場合のほかは、たばこや洒をのんではならぬ。
 馬に乗って山を下ってはならぬ。チベットの古い諺は、人を乗せて山へのぼれぬ馬は馬ではないし、馬に乗って山を下る男は男ではない、といっている。
 祈祷の時刻に人を訪問してはならぬ。
 招待や飲食の申出を断わってはならぬ。チベット人はひじょうに人を歓待することを好んでいて、それを断わることほ、その家の食物は食えぬ、という意味になる。

迷信や現代ではあまり残っていない風俗が細々と書かれていて、相当原始的な社会だったのだなと思い知らされます。
さらにチュー青年は続けます。

「たとえあなたが、どんなに腹がいっぱいでも、どんなにバタ入りの茶がきらいでも」と運転手はいった。「あなたは二、三杯はぐつと飲まねはなりませんぜ。ぼくほ、バタ入りの茶が大好きですがね、塩辛すぎるという人もあります。それからもう一つ、もし他のものがみな手を使って食っているときに、あなたも同じようにしなかったら、あなたが自分たちを見おろしていると思います」

バタ茶というのが想像できませんでしたので調べてみましたが、日本人で旨いと感じる人は少なそうです。
http://homepage2.nifty.com/TEA/chibetto.htm


それにしてもこの二郎山越えは人民解放軍が来る前は想像を絶する難路だったようですね。
チュー運転手が初めてこの道を越えたときの描写がされています。

運転手のチューがはじめてこの道路をのぼって行ったときには、そこかしこの地点で、後部のタイヤ全部が道におさまるだけのはばがなかった。そしてそのもろい岩質の上にはばを二、三センチだけひろげるためには、道の上にかぶさる断崖の垂直両全体を上下数百メートルにわたって切り崩さなけれはならなかった。現在道路は、日まいがするはど鋭いジグザグ形をなして、屈折また屈折して走っているが、どの地点においても二台のトラックがすれちがえるだけのはばをもっている。しかし、工事はなお続行中であって、トラック隊がたえまなく往復しつつあるあいだにも、道をひろげ、カープと勾配とをゆるやかにし、排水渠を掘り、橋を改造して行っている。木の葉脈のように縞目をなして這にながれ入る細流、滝のような豪雨や雪どけの脅威などもすべて、徐々に制御されつつあるのだ。

共産党政府による土木工事が進んでいっている様子が見えますね。

ともあれこの悪路を人民解放軍が初めて通った時の様子が描写されています。

二〇年前、紅軍の決死の部隊は、この墟定の古い橋の床板を国民党の軍隊が焼きはらった後から、鉄の鎖をつたって戦いすすんだのであった。白から志願した兵隊の少数のものが、手でぶらさがって、機関銃火の集中するまっただ中に突きすすんで、ついに対岸を占拠したのだがこれは中国革命の危急存亡をかけた戦闘の一つであった。

長征の事を指しているようですが、共産党礼賛の雰囲気がだんだん出てきましたね。
あsて二十年前の紅軍の苦労を思えばこんなジープでの二郎山越えなどなんてことはないのだと筆者は言いたいようですが、ラサまでの道中、いかに共産党の政治がすばらしいかを延々と訴えられるような気がしております。

 

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2008年5月 3日 (土)

「チベット(アラン・ウィニントン)」(2) 活仏の賓客

筆者は1955年の夏から秋にかけてチベット全土を旅行します。
行く道々は中国共産党の熱烈な歓迎があるものと思えますがおいおいわかっていくでしょう。

1949年に国民党との内戦に勝利した共産党は1950年にチベットに軍事侵攻します。
それを受けて1956年からチベット騒乱が起こり、チベット人漢人双方共に大きな犠牲を出すのですがこの旅行はその前年。
動乱前年のチベットをイギリス人はどう見たのでしょうか。

さて本文。

チベットに入る前に筆者は同行する各国の視察団のメンバーと共に健康診断を受けます。
血圧についてかなり厳重な検査が行われたようです。
ご存じのようにチベットは標高が非常に高い高原の国です。

低地からきたものは、彼が健康な若者であったとしても、空気中の酸素の含有量の低さに適応するだけの赤血球の数をもつようになるまでには、六週間から二ヶ月くらいはかかる。その間、二、三歩坂をのぼっても、すぐ目まいがしたり、動悸が早くなったり、たちまち消耗したりする。(略)私が聞かされたところでは、その状態は、あたかも心臓が、その一鼓動ごとに胸部をぶちやぶろうとしているように、また脈を打つ血液が、鼓動する鋼鉄の環で脳髄を圧搾しようとしているかのように感じられるそうである。(P8)

高山病になったこともないので想像もつきません。高地訓練してからじゃないとかなり辛い所のようですね。
ともあれ血圧診断で合格した筆者と一行は、チベット入りする前に成都に何日か滞在します。
成都はラサの東1200km。チベットを目指す人が必ず通過する都市ですがそれでも東京~博多間の1.5倍です。大陸内ではこれでも近い方なんでしょう。

さて筆者と一行は「成都少数民族学院」で幾日かを過ごします。
少数民族を同化させたがっているはずの中共ですのでこの学校で何を教えているのかが気になります。
ちょっとだけ調べてみましたが今はその名前ではなく西南民族学院となっている様子です。
共産党はなぜわざわざ外国人記者を学校で過ごさせたのでしょうか?
弾圧などしていないというアピールでしょうか?

ともあれ筆者はここで幾人かのチベット人の若者と出会います。

ラサの貴族の家で働いていた元小間使いの娘。
同じ家で働いていた厩番の青年と恋に落ちて駆け落ちをして中国軍に救われたとのことです。
身の上話は脚色がついていることがほとんどですのであまり興味はないのですが、仕えていた家の事からチベット貴族がどういう存在であったかを伺わせる記述があってここは興味があります。

 社会という天秤でいえば、この二人とちょうど正反対の位置にいるのが、ラサで特殊な貴族の、美しい息女、ジョーマ・ブージェである。その貴族ほ多年、ラマ教の支配的宗派の活仏であったから、もちろん、結婚は禁じられていた。だが彼は、前の第十三世ダライ・ラマの気にいりだったので、五十四歳の年に、恋におちいった噂、教皇から結婚の許しをえた。彼の娘は、数人の子たちのうちの長女で、ラサで買入れた高価な英国製ウーステッドの寛衣を着、大きな金の腕時計をもっていたが、それは秒をきざむだけでなく、月相までしめすという、ひどくごていねいなものだった。彼女は、高雅なチベット服装をしていたが、頭には先きのとがった工人帽をかぶり、おさげにした髪をその中へたくしこんでいた。

チベット貴族というものは贅沢なものだったんだぞ、という描写になっています。
贅沢の限りを尽くすチベット貴族、搾取に苦しむ一般のチベット人というような記述が続くのかもしれません。

あと一妻多夫の制度についての記述もありますね。

私は、一妻多夫の制度について、彼女にきいてみたーこの問題について、私は何回となく質問したが、これが最初の質問だったーすると彼女はいった。「はい、そうです。たしかに一妻多夫制はあります。だが、私の家族ほ、それをいいこととみとめていません。私は、大の女が二人か三人の夫を持っているのを、いくつか知っています。夫たちはみな兄弟です。しかし、二、三人以上になることはありません。その理由は、わかりません」

原始的な結婚制度を共産党の指導により改めた、という事を言いたいのでしょうか?

次は年長の学生、ジャイジ・ロブについての記述と移ります。
ジャイジ・ロブはカム地方に住んでいた小部族の首長の息子です。
Mapak1
彼の父が率いる部族は、マジャ族との抗争に勝利を収めて豊かな生活を享受しますが、逆恨みからチベット政府のお尋ね者となってしまいました。
カムでの生活が危うくなったロブの父は、ロブを
甘粛省へ送って移住先の土地を探させます。
そしてロブは国民党と戦闘中の人民解放軍に出会うわけです。1950年のことです。


「あんたもわかってくださると思うが、おれたちは、蒋介石の連中には怨みを持つわけがあった。おれは、事情はどういうことか、あんまりはっきりわからなかったけれど、もし解放軍が蒋介石を敵にしているのなら、おれは解放軍の味方だった。それで、解放軍の輸送を手伝ってやった。それからまた、解放軍が渉外事務といっている仕事もやった。軍隊の先頭に立って、人民に向って、解放軍はよい軍隊で、荷をはこぶ費用はぜんぶはらってくれるし、家畜を殺すことはないのだと説明しました」

ロブの部族は、国民党軍に苦しめられていたようですね。
「敵の敵は味方」とは毛沢東の言葉ですが、その通りの事を人民解放軍は実践してロブの部族を味方につけたわけです。

ロブは解放軍の露払いをしながらカムに近づいていきます。
そして解放軍の仲裁によりロブの部族は敵対している部族と和解します。
おかげでロブの部族はカムの地に安住でき、家畜の盗難の少ない社会が到来し、今では首長であった彼の父親は県政府の役員となって活躍の場をそこへ移すことになりました。
そして、父の薦めと解放軍の援助でもってロブは成都へ教育を受けに来たという次第です。

共産党の懐柔策がよくわかるお話ですが、話し合いで部族間の調停を行い、結果として平和な暮らしができるようになってみな満足しているのでしたら、これはあまり細かい非難はせず認めるべきでしょう。
共産党支配により喜んでいた人もいた、ということですね。

最後にロブは、長年敵対していた宿敵、マジャ族の若者と友人になれたことを筆者に紹介します。

ロブは、やはり学生になってきているマジャ族の一人を私に、紹介した。二人はたがいにしたたか肩をたたきあい、それからロブは説明した。「最初は、われわれは顔を会わせたくもなかった。そして、昔の根のかたをつける時をねらって待っていました。だが、その根のおかげで、われわれはたっぶり話し合って、手を振り合うことになったんです。われわれは決闘しないことに同意して、友だちになった」

私がひねくれてるのかもしれませんが、何かうさんくさいですね(笑)。
ともあれ筆者は民族学院での滞在を終わらせてラサへと出発します。

旅に出かける前に、成都でこうした学生たちとかたり合って、チベットの強烈なにおいを嗅がされた私は、行程2400キロ以上におよぶ、「聖都」への旋に出発することが待ち遠しくてたまらなくなった。

どんな共産党のご用意が待っているのでしょうか。

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2008年4月29日 (火)

「チベット(アラン・ウィニントン)」(1)

チベットは僧侶の多い社会であったということはみなさんご存じかと思います。

しかしそれ以上の事をご存じの方は少ないのじゃないかと思ってます。

個人的な勉強として、ひいてはみなさんの知るよすがになればと思って過去のチベット、現在のチベットについて調べていきたいと思います。

何調べてもそうですが常に信憑性を疑いながら進めていきます。

ぼちぼち書籍も揃えている所ですが、まずは古典として、岩波新書の「チベット(上下)」(アラン・ウィニントン)をご紹介します。

イギリス共産党の機関誌の記者が書いたものですから信憑性は大いに疑うものですが、今漠然と私が持っている「チベットは古代の香りを残す牧歌的な社会であった。そこへ野蛮な中国共産党が攻め込んできて何もかも壊した」のようなイメージを一度フラットに戻したいのです。

それでは無茶をしますがまえがきを全文複写します。出版元より抗議が来たら削除しますが、おそらくそんなことはないでしょう。

 この書で私がこころみたことは、読者が、事の正邪善悪、さまざまの難問題、また進行中の新しい企図について、自らの判断を下し得るように、雲上の国の私の長期旅行の見聞を、事実のままに記述することであった。その後、ダライ・ラマを取りまく貴族集団による反乱がおこった。

 チベット問題の焦点というべきものは、シソカ・ジグメ・ドルジェ(貴族)が私にかたったことに、率直に表明されている。彼は、最高位の僧籍貴族のひとりであり、「カシャ」すなわちダライ・ラマを掌握しチベットの衛(衛蔵)と呼ばれる地域を支配する貴族団の「六人内閣」の閣員であった。「農奴がなければ、生活はどうしてつづけてゆけますか。われわれは農奴なしには、生きられません」彼が私にこう告げたのは一九五五年であった。

 彼は、簡単明瞭に、チベット国内政治の基本問題を説明したことになるのである。それは、数千の俗籍および僧籍の貴族が、約一〇〇万人の農奴に絶対権力をふるいつづけ、その国防で残酷な制度を温存すべきかいなか、ということである。

 もちろん、チベット問題の全容は、もっと複雑である。チベットは、多年、西方からの外国の侵透にまかせられ、は、とんど一世紀にわたって、帝国主義勢力は、北京とラサとのあいだの古来の結合を切断する努力をつづけていた。とくに、共産党が中国の拒導権をにぎって以来は、チベットを、もう一つの、もっと危険な、中国の脇腹深く擬せられたところの「台湾」としようとする強行策が取られたのであった。そして同時に、チベットでは変化がおこった。貴族たちは新しい噂好をもつようになり、高価な外国物資をは、しがった。だが、それらを入手しようとしても、すでにぎりぎりの生存すらもむつかしいまでに搾取しつくされた一〇〇万の奴隷と、輪はただ祈祷の輪(本文参照1訳者)をまわすことに用いられるというような原始的生産状態とからは、これ以上しぼり出すことは不可能に近かった。チべット貴族の前には、二つの道があるのみだった。-中央政権(中国)と協力して、順を追ってチベットの退嬰的封建制を改革し、産業化によって全体の生活水準をたかめることか、それとも、外国の援助をもとめてチベットを中国から引きはなし、ドルとポンドとの厄介になりながら封建性を延命し、そしてチベットをアジヤの心胸部における巨大なるロケット基地と化するか、であった。

 チベットは変化せざるを得なかったのだ。それに対して、善意からではあるが「どうしてチベット人たちを、古来ずっとそうしてきたようにさせておいては、いけないのか」という人々は、二十世紀の意味と、世界が小さくなったことと、それから、スイス製時計やドイツ製カメラや英国製布地やスコッチ・ウィスキーやラジオ・セットなどが、すでに世界の直税を変貌させてしまっているという事実全体とを、無視することになるのである。彼らはまた、発展する中国がチベット人のあらゆる層に威信を高めてきたということの意義を看過することになるのである。チべットは、もはや古いチベットでありつづけることは不可能となり、ただ問題は、外国支配による封建制か、それとも改革か、というところにあった。(今では、その問題は、存在しなくなった)。

坂乱をただ一わたり詞べただけで貴族中これを支持したものは少数だったということが明

白になる。農奴所有者は、その農奴たちを、何故にたたかうかの理由を告げきとなしに、戦闘に駆りたてる権利をもっている。この俗籍奴隷のほかに、強固な集団生活をいとなむ十五万ないし二〇万の僧侶-チベットにおけもっとも有能な戦闘力がある。それであるのに、数年の秘密裡の準備にもかかわらず、封建主義のための戦いに召集し得たのは、はんの二万にすぎず、しかもその大部分は、東部境界線地域の半職業的戦士のカムバ族-いまだかつて何ものに忠誠を誓ったこともなく、大塊模の掠奪の機会にすぐに飛びつく連中-であった。その反乱が数日にして鎮圧されたという事実が、何よりも雄弁にかたっていることは、それが「国民約」蜂起ではなく、ただあの貴族が抱いた疑問-農奴所有者はその農奴を持ちつづけるべきかという問題により巻きおこされたものだということである。またこの坂乱によって明らかになったのは、貴族の大多数が、中央政権が提示する線にそっての漸次改革に若し、つまり、上層階級と僧職者との政治的地位と生活水準とを保有し、ま宗教の自由を保証しつつ、農奴の解放と土地所有権の改革とを行う途をえらぼうとしたということである。

いかなる変革にも反対した極端に保守的な貴族たちは、いまや孤立し、亡命の途をもとめた。かえりみれは、中央政権の一九五六年の宣言によれは、改革は、貴族たちに、たがいに問題を十分に協議する時間をあたえるため、一九六二年までは提議されないだろうということだったが、今度のことの結果として、極端な保守派が反対した改革が、その計画よりもいっそう早く行われることを可能とした。

 過去においては、チベット民衆の九五パーセントー一兵奴と各種奴隷との声は、何ら聴かれることがなかった。私が「ぶしっけな」質問をした時、農奴たちほ、その境遇についてかたることを恐れ、ひじょうに当惑してしまったのであった。もちろん、ジャーナリストほ、後進社会制度でこういう事態にぶつかることは、めずらしくはない。飯乱が弾圧され、民衆が勇気を出すようになってほじめて、中央政権は、一〇〇万のチベット人が餓に坤吟し、一方、日夜神々の光栄のために何千ポンドのバタが焼かれる寺院にほ黄金と穀物とが山と清まれるという、暴虐の全容をつかむことができたのである。チベットは中世的であって、日をえぐつたり、生身の皮をはいだり、腱を切ったり、鞭打ったり、また、貴族は平民の女にほいつでも手をつける権利があったり、法に拘束されることなく強制労働を課したり、奴隷制よりもおそるべき高利を取立てたりすることなどは、いつまでも中世紀の中にある社会として、正常のことであるといい得るのであろう。しかし、これらすべての旧態を保存し、そのためには人民を外国に売りわたす貴族たちを、二十世紀の「自由戦士」呼ばわりすることは、どういうものだろうか。

 私は、最近の出来事を頭に入れながら、この本を読みなおしてみたが、書きなおしたいと思う部分は、どこにもなかった。付け加えたいことは-たとえば、封建制は人民にとってどういうものかについての詳述など-いくらかあるが、しかし今日の情況は大体において、私が見た時と変ってはおらない。ただ一つの変化は、坂乱の首領たちの土地は農奴たちにわたされ、彼らは、はじめて自己の利益のために耕作するようになったことであり、この一歩は、チベットの全農奴に対して強力な影響をあたえるであろうし、したがって改革運動を促進することになるであろう。将来に-近い将来に、かずかずの大変化がおこるであろう。しかし、それについて予言したりすることは、無益に近いことである。それで私は、とにかく、読者諸君にこの私のチベットの旅に同行してもらい、その後に起ったことについては、自らの結論をつけられるようにおねがいすることにしたい。

僧というのは人を教え諭す崇高な使命を持った人達ではないのでしょうか。

それが、「農奴がいないと生きていけない」なんて事を本当に言っていたのでしょうか。

・・・・言っていたのかもしれませんね。僧籍にある人は非道な事はしないなんていうのはあまりに無知でしょう。
私は嫌韓から政治、歴史に興味を持っていった経緯があります。

嫌韓派と擁韓派の対立点はしばしば植民地支配についてになります。

擁韓派が「朝鮮を植民地として搾取した!」と言うと

嫌韓派は「近代化させてやった恩を忘れて何を言う!」と返すのが常です。

このチベット問題と日韓併合とで共通点はないでしょうか?
近代化が遅れた地域に踏み込んでいった日本軍と共産党軍
当時の朝鮮の一進会など、併合を歓迎する向きがあったことは承知しています。
するとチベットにも、中共軍を歓迎する空気があったのでしょうか?
よく嫌韓派の言い分に「鉄道を造った。道路も造った」と言いますが、現在の青蔵鉄道と日本が朝鮮、満州に引いた鉄道とでは何が違うのでしょうか?

一国の歴史を完全に理解することなど不可能でしょう。
そこについては謙虚な気持ちで、調べた分だけ視点が変わるという気持ちで一つ一つ調べて行こうと思います。

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チベット関連ニュース:中国情報局4/21~4/27

中国側の意見の代表として、asahi.comを予定していたのですがいいサイトを見つけました。
「中国情報局」
というサイトです。
在日中国人の端木正和さんが設立した「サーチナ」という会社のサイトだそうです。
wikipedia
の説明によると
中国寄りの記事がかなり目立ち、中国政府に批判的な内容の記事が見られることは滅多に無い。また、2005年に中国において発生した一連の反日デモ騒動の際に、デモの件についてほとんど報道を行わなかったことでも知られる。
サーチナ側は、中国情報局の政治的スタンスについて、あくまでも「中立」であり中国政府機関との資本的関係は無いと主張。「日本の一企業として、日本の法令に遵守するのはもちろん、当社の中国に対する立場も、日本政府の立場と同一のものを堅持いたします」と言明している。ただし、同社の主要ニュースソースは中国国営通信社の中国新聞社であり、独自の取材網を持つわけではないので、中国政府の見解が記事に反映されるのは不可避とも言える。
という事ですが、人民網などの日本語版に十分な情報がない以上、ここから中国的な見方を得るのが現状最適かと思います。
方針ころころ変わって申し訳ありませんが、情報量の多さで筆者がとてもついていけないものですので当面このサーチナのサイトとAFP通信の二社の情報でニュースを追いたいと思います。
とにかく早くチベットの歴史を特集したいのです。

中国記者協会、CNNに対し中国人への謝罪を求める 
2008/04/21(
) 09:06:12更新
  中国の全国的な記者団体である中華全国新聞工作者協会の責任者は19日、北京において、アメリカテレビ局CNNのキャスター、キャファティ氏による中国人を侮辱する発言を強く非難し、CNNとキャファティ氏本人による中国人に対する謝罪を求めた。
  この責任者は、「3月中旬チベットのラサで暴動事件が起きて以来、CNNなどの外国の報道機関は、大量の事実ではない報道を行ってきた。4月9日、CNNがサンフランシスコで行われている北京オリンピック聖火リレーを中継した際、キャファティ氏が、侮辱的な言葉遣いで中国人を攻撃した。これは、責任のあるメディアとして取るべき行為ではない」と指摘した上で、「この発言は、報道のモラルに違反しており、中国と中国人を敵視する態度の表れである」と批判した。
  また、この責任者は、「中国外務省がこのほど、この発言を撤回し、中国人全体に誠意を持って謝罪することを、3回にわたって求めた。これは正当な要求で、中国人の本当の気持ちを代表している」と強調した。

カファティ氏の事件について怒ってるようですね。
でも中国製品は粗悪品は多くないの?中国車は紙のようなんですが。
中国人はならず者じゃなかったの?そりゃ真面目な人もたくさんいるけどデータとしてこういうのが残ってる以上言われても仕方がないのじゃないの?
腹が立つのはわかります。私も日本の悪口言われたら腹が立ちます。
しかし言われても仕方がない状態だということを少しは自覚すべきでしょう。

人民日報、「祖国愛の表現も国家の実力強化が基本」
2008/04/21(
) 13:30:41更新 
  中国の新聞「人民日報」は20日、論評を発表し、「祖国に対する愛情を表し、世界における中国反対勢力に反撃する最も基本的なものは国の実力を高めることにある」と述べた。
  この論評では、「祖国を分裂させようとするダライ・ラマグループの企みや一部の西側メディアの事実を歪曲した報道、北京オリンピックを破壊しようとするチベット独立分子の行為に対して、このところ中国人民の愛国主義の感情は高まっている。
  しかし、愛国主義は理性的に表現すべきだ。そうしてこそ、社会の安定的な局面を維持し、発展の契機を獲得し、素晴らしい祖国を建設することが出来るようになり、それこそが真の愛国と言える。強大な国力があってこそ、国家の平等と尊厳が実現する。
  国民は冷静かつ理性的で、合法的に愛国の熱情と意志を表し、仕事と学習に努力する実際の行動によって社会の安定の大局を維持し、中国の平和的発展に有利な環境を維持していくべきだ」と指摘した。

経済の発展による「和階社会」を実現しようとしている中共の考えに沿った論評ですね。

北京五輪:中国、世界の北京オリンピック支持に敬意 
2008/04/22(
) 12:22:37更新
  新華社通信は19日、論表を発表し、「北京オリンピックの準備に従事したすべての人々と、北京オリンピックを支持してくれた世界の人々に敬意を表す」と強調した。
  この論評では、「中国にとって初めてとなるオリンピック開催に対する、善意のこもった提案や意見は、北京オリンピック開催にとってプラスとなる。しかし、下心をもつ反中国勢力による妨害と中傷は、必ず人々から見放されるだろう」と述べている。
  また、「まもなく開催される北京オリンピックの成功を促進するのは、オリンピックを支持し、その開催を祝う世界の人々である。また、オリンピックの精神に背き、オリンピックを破壊し、ボイコットしようとする者は、最終的には敗者となるだろう」としている。

強気ですね(笑)

CNN「侮華報道」として、NYで中国系住民が抗議
2008/04/22(
) 14:27:30更新
写真:大 / 写真特集
  22日付中国新聞社電によると、米ニューヨーク市で21日(現地時間)、CNNのキャスター、ジャック・カファティ氏が番組中に中国を批判する発言をしたことで、在住中国人や留学生数百人が同市内のCNNビル前で抗議デモを行った。
  カファティ氏は、サンフランシスコでの北京五輪の聖火リレー報道に絡んで、「中国製品はゴミ」、「過去50年、中国人は基本的に暴徒であり、ならずものだった」などと発言したという。
  デモ参加者は「CNNはうそつき」、「チベット関連でねじまげた報道」、「反中国の人種的偏見」、「恥を知れ」などと主張。また、スラングを使った「ジャック・カファティは自分を慰めていろ!」との横断幕も登場した。
  これまでの、CNN本社があるロサンゼルスでも中国系住民らによる抗議集会が発生している。
  中国メディアは、チベット問題などで中国を批判する国外メディアの論調を「侮華報道」として、大きく取り上げている。(編集担当:如月隼人) 

ニューヨークでもカファティ氏批判は熱心のようです。

「北京人権フォーラム」、31カ国110人の専門家が出席
2008/04/22(
) 16:32:24更新
  北京で中央対外宣伝弁公室の主催による「北京人権フォーラム」が、3日間の会期で4月21日に開幕した。同フォーラムには、国連ジュネーブ事務所総幹事、ウクライナ議会人権の最高代表、李君如中国人権研究会副会長などを初めとする31の国と国際組織から110人の高級官員や専門家、学者が出席した。
  このフォーラムの主旨は、中国人権事業の発展成果と人権についての主張をアピールし、国際的な敵対勢力から中国人権への非難を反駁し、中国が人権を尊重し保障していることを明らかにすることであるという。

この「北京人権フォーラム」について調べてみましたがいくら調べてみても参加した国の名前と人名がわかりません。(笑)
ホントに開催されてたんでしょうか。

北京五輪:フランスのサルコジ大統領、金晶さんにメッセージ 
2008/04/23(
) 13:32:18更新 
  フランスのサルコジ大統領が21日、上海を訪問しているフランスのクリスチャン・ポンスレ上院議長を通じて、パリでの北京五輪聖火リレーで「チベット独立」勢力のメンバーに襲撃された中国人ランナー金晶さんに見舞いのメッセージを送った。 
 サルコジ大統領はそのメッセージで、「パリでの聖火リレーで起きた事件によって中国人民の感情が傷つけられたことに理解を示す。特に車椅子ランナーである金晶さんへの襲撃は、誰であろうと受け入れることはできないし、私はこれを強く非難する。事件を起こした者は、フランス人の立場を代表しない」と述べ、金晶さんのフランス訪問を要請した。
 これに対し、金晶さんは「私は聖火をリレーしただけでなく、中国人のフランス人に対する友情も伝えた」と述べた。写真はパリでの聖火リレーの最中に金晶さんが襲撃された瞬間。

さすが中国系の情報ですので金晶さんの件について長く触れてますね。

それほど関心がなかったのですが金晶さんの事件について調べてみました。

一般的には「チベット独立支持派の男性が身障者ランナーの金晶さんからトーチを奪い取った野蛮な行為。チベット支持派は反省の必要がある。」と言われているようです。

しかし実は、この襲撃したとされている人物が中国の五星紅旗と一緒に歩いている写真が発見されたようで「中共のチベット独立派を追い込もうとする自作自演」というのがホントの所のようです。

できれば動画をここに貼りたいのですがココログはニコニコ動画のリンクに対応していませんので、別の方のブログをご紹介します。
なりゆきタイムラー
いろいろ言い出せば「この写真の出所は?」となるのでしょうけど、相手が中共ですので「まあ、これくらいの事はやるだろうな。」と思って検証もしてません。
仕込みにしちゃお粗末なことだな、とは思いますがね。

中国、ダライ・ラマへ「パリ栄誉市民」称号授与に反対 
2008/04/23(
) 19:43:20更新 
  中国外務省の姜瑜報道官は22日、北京での記者会見で、「中国は、パリ市議会が21日にダライ・ラマへの『パリ栄誉市民』の称号授与という決議を採択したことに強い不満を示し、これに断固として反対する。この決議の採択は中国の内政に干渉するもので、中国とフランスとの関係をひどく損なう」と指摘した。
  姜ユ報道官は、「この一時期、フランスの一部の者とメディアは事実を無視し、中国に関して非常にマイナスとなる言論と報道を絶えず発表し、中国人民の感情をひどく傷つけた。パリ市議会のこの決議採択は、チベット人民を含む13億の中国人民に対する挑発とみなされ、ダライ・ラマとチベット独立勢力の気炎を一層助成させるだけだ」と述べた。
  また、「中国はフランス側が直ちに効果的措置を講じ、フランス側の誤った行為がもたらす悪影響を考慮し、チベット独立勢力の中国分裂活動に対する容認と支持を止めると同時に、中国への内政干渉を停止し、中国とフランスとの関係を実際の行動で促進するよう要求する」と述べた。

なんとしてもダライ・ラマは悪人じゃないと気が済まないようです。

チベット騒乱:「欧米メディアを信じる」たった2% 
2008/04/24(
) 12:33:01更新 
  リサーチ会社の零点調査が18-20日にかけて北京市などの905人にチベット騒乱に対する見方について電話調査を行った結果、「中国メディアの報道を信じる」との回答が86%に達し、「欧米メディアの報道を信じる」はわずか2%だった。24日付で英字紙チャイナデーリーが伝えた。
  チベット騒乱で中国人は一方的な見方をするメディアからしか情報を得ていないという論調があることについては「欧米メディアにも注目を払っている」との回答が76.9%に上った。
  欧米諸国で国家元首が北京オリンピック開会式への出席を見送る動きが広がっていることについては「北京オリンピックとチベット問題を結びつけることに反対」との回答は82.5%だった。 

中国人はこういう取材に対し正直な事言えないというのはあるでしょうが、長野での中国人の剣幕など見ていると、あながち嘘でもないなと思えています。

チベットの人権に対する進歩は否定できないと指摘 
2008/04/24(
) 22:06:00更新 
  世界各国の人権の専門家たちは、21日に開幕した「北京人権フォーラム」で、中国、特にチベット地区の人権に対する進歩は、誰も否定できないと指摘した。米国コロンビア大学国際関係学院のカルペラ教授は、世界の人権問題に関する論争の多くは、人々の無知と情報不足によるもので、チベット問題で中国の人権を非難する人は、チベットの過去や今を理解しておらず、偏った見方をしていると指摘した。
  『インド教徒新聞』のラーム総編集長は、過去7年間に2度チベットを訪れた。そしてチベットの印象を、「チベットの農民と牧畜民の一人あたりの純収入はこの5年で二桁の成長を遂げ、2007年の一人当たりの純収入は2788元になった。彼らの勤勉さや節約、中央政府の手当てや建設ブームで、農民たちは豊かになっていた」と述べた。
  中央政府の優遇政策により、1万4000人のチベットの学生が、全国20の省や直轄市の重点高校や大学に通っている。これらの省や直轄市は、教師や教育に携わる人たちも派遣し、チベット教育に資金援助している。「これはインドやヒンディー語にとっていい参考になる」とラーム総編集長は語った。
  青海省とチベットを結ぶ青蔵鉄道が開通し、2007年のチベットの対外貿易輸出入の総額は3億9300万ドル、観光収入は48億元に達した。
  また、ラーム総編集長は、「鉄道が出来たことによって、環境や野生生物へ影響がでることは確かだが、その報道は少し誇張され過ぎだ。中央政府は環境保護のために15億元の資金を出し、ゴミや汚水貯蓄システム、専門の処理場、チベットカモシカやそのほかの野生動物のために33の特別道路を設け、鉄道沿線の緑化も始めている」と述べている。 

具体的な人名が出てきました。コロンビア大学のカルペラ教授、『インド教徒新聞』のラーム総編集長。お二人についてどういう人物なのかを調べてみたのですが十分な情報がありません。疑いすぎでしょうか(笑)

長野リレーは「赤色の海」 チベット独立派勢いなし 
2008/04/27(
) 12:46:06更新 
  26日付中国新聞社電は、中国紙・環球時報を引用し、同日長野市で行なわれた北京五輪の聖火リレーについて、約1万人の中国人らが中国国旗を持って集まり、同市は赤一色の海になったなどと報じた。
  現場にいた中国人の谷羊さんによると、チベット独立支持派は100-200人で、「雪山獅子旗」を手にしていた。在日中国人の1人が旗をもぎ取ろうとしたが、別の中国人に制止された。谷さんは「あんな旗はまったく役にたたない。われわれの勢いが完全に彼らを圧倒していたからだ」と話している。
  現場周辺には、右翼活動家も多かったが、明らかに一般の日本市民とは異なる様子。同社電は「普通の長野市民らは聖火を歓迎していた」と伝えた。

ホントに100200人しかいなかったか、友人の南国さん、松ちゃんに聞いてみましょうか(笑)
そりゃ大使館からお金が出ていたら圧倒もできるでしょうな(笑)



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チベット関連ニュース:AFP4/19~4/29

中国、北京など4都市で反仏デモ

20080419 18:20 発信地:北京/中国   

419 AFP】(一部更新、写真追加)中国の北京(Beijing)など国内4都市で19日、チベット(Tibet)問題や北京五輪に対するフランスの姿勢に抗議して、数百人がデモを行った。国営新華社(Xinhua)通信が19日伝えた。
 新華社によればデモが行われたのは北京のほか、中部の湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)と、東部の安徽(Anhui)省合肥(Hefei)と山東省(Shandong)青島(Qingdao)。
 北京では仏系大手スーパー「カルフール(Carrefour)」の店舗やフランス大使館、フランス人学校の周辺で小規模な抗議活動が行われた。北京のカルフール従業員によれば、デモに参加したのは約50-100人で、警察が警戒するなか店舗前で横断幕を掲げるなどした。この従業員は「騒ぎを大きくしないという当局の強い意思を感じた」と語った。
 武漢では、警察の発表と目撃者の話によれば、カルフールの店舗前にデモ隊が集まり抗議行動を行った。付近の住民によると、カルフールの店舗前に100-200人が集まり、店内に入らないよう求めるプラカードを掲げる不買運動を行ったという。
 カルフールは一部の中国人からチベットを支援していると非難されている。(c)AFP

中国各地で抗議行動、欧米メディアを糾弾
20080420 18:46 発信地:北京/中国
420 AFP】中国のチベット(Tibet)自治区をめぐる問題に関する欧米メディアの報道を糾弾するデモが、前日に続き20日も中国各地で発生した。国営新華社(Xinhua)通信が伝えた。
 警官が大量に動員されたにもかかわらず、首都北京(Beijing)のほか、黒流江(Heilongjiang)省ハルビン(Harbin)、山東(Shandong)省済南(Jinan)、青島(Qingdao)などで抗議行動が行われ、北西部・陝西(Shaanxi)省北部の西安(Xian)のカルフール前には1000人以上が集まった。
 デモに参加した人々は「チベット独立反対」「CNNの反中報道に反対」といったスローガンを叫んだ。青島のカルフールで取材していたAFPのカメラマンによると、同地のカルフールの屋上駐車場には一時、警察などの車両53台が止まり、警官数百人が館内の買い物客の監視や周辺の交差点などの巡回をしていたという。
 19日には北京、青島、湖北(Hubei)省武漢(Wuhan)、安徽(Anhui)省合肥(Hefei)、雲南省(Yunnan)の昆明(Kunming)、陝西省西安などでも同様の抗議行動が行われ、少なくとも青島、武漢、合肥のカルフールが営業中止に追い込まれたが、各店舗の店長によれば20日は通常通り営業しているという。
  中国政府は19日の抗議デモにつながった国民の間の反欧米感情を刺激しているとみられていたが、各地の抗議活動を報じた国営メディアは欧米に反中的な偏見があると非難しつつ、五輪前の行動に責任を持つよう国民に事態の沈静化を呼び掛けた。
 19日のデモは、3年前の反日デモ以来、同種の行動として最大規模となった。(c)AFP

イトーヨーカ堂とか飲食店が襲われた2005年の反日暴動を彷彿させます。
しかし記事を見る限りドアとかシャッターを壊すというレベルではないようです。

長野の聖火リレーの出発地、善光寺そばの市有地に変更
20080421 16:07 発信地:東京
421 AFP】長野市で26日に行われる北京五輪の聖火リレーは、チベット問題などを理由に善光寺(Zenkoji Temple)が出発地を辞退したことをうけ、新たな出発地として善光寺近くの県勤労者福祉センター跡地の駐車場を選定した。同市実行委員会が21日、明らかにした。
 同市職員の話によると、走者らの安全を確保したうえでルート変更を最小限に抑えられるとの理由から、同地に決定したという。
 当初、聖火リレーの出発地に決定した善光寺は18日、同じ仏教徒であるチベット僧らに対する中国当局の弾圧への憂慮の意などを理由に、出発地の辞退を申し出ていた。(c)AFP

マレーシア警察、五輪聖火リレーで日本人家族を保護
20080421 20:24 発信地:クアラルンプール/マレーシア   
421 AFP】(一部訂正)北京五輪の聖火リレーが始まったマレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)で21日、チベット旗を振っていたところ五輪の支持者らともみ合いになった日本人家族を、現地警察が保護した。
 警察幹部はAFPの取材に対し、リレーの開始時に「独立広場(Independence Square)でチベット旗を振っていた日本人家族とその子どもが、北京五輪の支持者らともみ合いになった」と述べた。
 事件を目撃したAFP記者によると、中国人が「台湾とチベットは中国に所属する」と叫びながら、日本人の夫婦と子どもをプラスチック製の棒で殴ったという。その後すぐに警官らが介入し、日本人家族を現場から連れ出した。
 また、クアラルンプール警察署長は、チベット旗を手に持っていた英国人女性1人を拘束したと述べた。
 聖火リレーは、独立広場からペトロナス・ツイン・タワー(Petronas Twin Towers)までの16.5キロメートルで行われ、警官隊や治安部隊ら1000人以上が警備にあたっている。(c)

この日本人氏、気持ちはわかるんですが「子連れの時にそんなことすんなよ!」と言いたいです。

豪での聖火リレー、警護に地元警官の半数以上動員
20080422 00:22 発信地:シドニー/オーストラリア 
422 AFP24日に北京五輪の聖火リレーが行われるオーストラリアの首都キャンベラ(Canberra)の当局者は21日、当日の聖火警護に地元警察官の半数以上が配備されることを明らかにした。
 聖火リレーには、中国政府によるチベット(Tibet)支配に抗議するチベット支持派数百人と、中国政府の五輪開催を支持する数千人が集結すると予想されている。
 国会議事堂前や中国大使館付近も通過する予定の16キロメートルにおよぶ聖火リレーのルート沿いには、金属製のバリケードがすでに設置されている。
 キャンベラの警察当局によると、オーストラリア首都特別地域(Australian Capital TerritoryACT)の全警察官の半数以上が、連邦警察やほかの州の警察官の支援と共に、治安維持にあたるという。正確な人数は明らかにされなかったが、ACTの警察官は700-1000人と見られている。
 聖火は23日にインドネシアのジャカルタ(Jakarta)からキャンベラに到着する。(c)AFP

聖火リレー、マレーシアでも無事終了
20080422 01:49 発信地:クアラルンプール/マレーシア
422 AFP】マレーシアのクアラルンプール(Kuala Lumpur)で21日に行われた北京五輪の聖火リレーは、警察が厳戒態勢を敷く中、デモ参加者5人が逮捕されただけで、妨害行為などはなく、おおむね無事に終了した。
 聖火リレーは大雨の中で行われたが、沿道には数千人が詰めかけた。聖火は午後6時、厳重警備の下、最終走者の北部ペラ(Perak)州スルタン、アズラン・シャー(Azlan Shah)国王が、ペトロナス・ツイン・タワー(Petronas Twin Towers)までトーチを運び、16.5キロのリレーが終了した。
 聖火リレーは、ギリシャ・アテネ(Athens)、英ロンドン(London)、仏パリ(Paris)、米サンフランシスコ(San Francisco)で、人権擁護団体などの抗議活動の標的となったことから、今回は無事に終わったことで、マレーシア当局と北京五輪組織委員会には安堵(あんど)がもたらされそうだ。
 一方、地元警察はチベット旗を振っていた際に北京五輪支持者ともみ合いになった日本人家族3人を保護。また、英国人女性1人と僧侶1人からも事情を聞いている。(c)AFP/Ivy Sam

パリ市、ダライ・ラマ14世に名誉市民 中国では反仏デモ拡大
20080422 09:00 発信地:パリ/フランス
422 AFP】パリ(Paris)市議会は21日、チベット(Tibet)仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世を名誉市民にする提案を可決した。北京五輪の聖火リレー妨害問題などをめぐって中国各地で反仏デモが続く中、中仏関係の緊張がさらに高まる可能性もある。
 パリ市議会はまた、今月初めに国家政権転覆扇動罪で実刑判決を受けた著名な中国人人権活動家、胡佳(Hu Jia)氏も同様に名誉市民にすることで可決した。
 提案を行ったベルトラン・ドラノエ(Bertrand Delanoe)パリ市長は、パリ市はダライ・ラマ14世を称賛するとともに、「尊厳や自由、質素な生活などの最も基本的な権利を守ろうとしているチベットの人びとに対する支持を表明したい」と語った。
 中国では前週末、仏小売り大手カルフール(Carrefour)や米テレビ局CNNに対する抗議活動が数都市で行われたが、21日にも9つの都市で新たな抗議活動が行われた。
 中国全土に122の店舗をもつカルフールに対しては、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領がチベット問題をめぐって北京五輪の開会式欠席を示唆したため、不買運動が行われている。
 一方、サルコジ大統領は中国の対仏感情の悪化を防ぐ目的で、パリでの聖火リレーの際にチベット支持派からトーチを守ったとして有名になった、車いすの元フェンシング選手、金晶(Jin Jing)さんに手紙を送ったという。(c)AFP

市議会の決定なのでどうこう言えないと思うのですが共産党は面白くないでしょうね。
ダライ・ラマは悪の化身みたいな印象操作してますから。

ダライ・ラマ14世、米国務省次官との会談で支援要請
20080422 18:02 発信地:アンアーバー/米国 
422 AFP】訪米中のチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世は22日、ミシガン(Michigan)州アンアーバー(Ann Arbor)でポーラ・ドブリャンスキー(Paula Dobriansky)国務次官(地球規模問題担当)と会談し、中国政府との対話に向けた米政府の支援を要請した。
 チベット問題の平和裏な解決を目指したダライ・ラマ14世とドブリャンスキー次官との会談は今回で12回目。
 会談の中でダライ・ラマは、米政府が重ねてチベット問題への懸念を表明してきたことに触れ、「まさに今、われわれはあなた方の助けを必要としている」と述べ、中国政府に対し亡命政府との対話を再開するよう働きかけを要請した。
 会談後の記者会見でドブリャンスキー次官は「ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領は、一貫して中国政府とダライ・ラマとの対話の必要性を主張してきた。今日の会談は、この問題をダライ・ラマと話し合う良い機会となった」と成果を語った。
 さらに同次官は、21日付けの米ワシントン・ポスト(Washington Post)紙に寄稿し、「チベット人らによる暴動を収める影響力を持つのはダライ・ラマ14世だけであり、中国政府にとっても独立ではなく自治を求めるダライ・ラマとの対話のみがチベット問題の最良の解決策だ」と主張。加えて、中国政府に対し、チベット自治区の信仰の自由や民族アイデンティティーの保証、平和的手段で主張を表現し拘束された者の釈放などを訴えた。
 また、チベット(Tibet)自治区での暴動収束後に、中国政府が海外メディアおよび外交団向けに中心都市ラサ(Lhasa)のツアーを行ったことについて、「こうした限定的なものではなく、同自治区への取材活動や外交団の訪問が自由に行えることが重要だ」とした。
 一方、中国政府は米政府が中国の内政問題に干渉しているとしてこの会談を批判した。
 これまで中国政府はダライ・ラマ14世の特使などとチベットの地位などについて対話を重ねてきたが、2007年夏に予定されていた対話が延期されて以降は再開されていない。(c)AFP

せっかく訪米したダライ・ラマ師ですが大統領と会うなどはできなかったようです。
しかしせめて国務長官とぐらいは会わせてくれないものでしょうか。。。

ジャカルタで人権活動家拘束 聖火リレー直前に
20080422 18:34 発信地:ジャカルタ/インドネシア
422 AFP】北京五輪の聖火リレーを目前に控えたインドネシアの首都ジャカルタ(Jakarta)で22日、現地警察がチベット(Tibet)を支援する人権活動家の抗議活動を中止させた。
 中国のチベット支配に抗議する100人近い活動家は、聖火リレー会場となるジャカルタの国営競技場付近で集会を開き、「人権を保障しないなら五輪を中止せよ」と書いた横断幕を手に「団結した人々に敵は無し」と叫んで抗議活動を行っていた。オランダ人1人を含む9人が事情聴取のため身柄を拘束された。
 インドネシア当局の発表によれば、抗議活動は聖火リレーが開始される3時間前の現地時間午後2時に行われた。
 政府高官、アーティスト、スポーツ選手などの聖火リレー走者は、広大なSenayanスポーツ複合施設のメーン・スタジアム、ブン・カルノ・スタジアム(Bung Karno Stadium)周辺を走る予定。
 聖火リレーを見ることができるのは公式招待を受けた5000人、そのうち1000人は中国人学生と報じられており、スタジアム周辺には2500人の治安担当者が配置されている。
 インドネシア当局は当初、ジャカルタの目抜き通りやチャイナ・タウンを通過するルートを設定していたが、中国政府の要請により公道を避け、一般市民の参加もないルートに変更した。(c)AFP/Presi Mandari

ダライ・ラマ14世へのパリ名誉市民称号、中国が非難
20080422 19:23 発信地:北京/中国
422 AFP】フランスの首都パリ(Paris)の市議会が、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世に、名誉市民の称号授与を決定したことについて中国政府は22日、強い非難を表明した。
 中国外務省はウェブサイト上に姜瑜(Jiang Yu)報道官名で「中国は強い遺憾を表し、断固として反対する。中国政府はフランスに対し、この誤った行為による深刻な負の影響を取り除くために、ただちに有効な措置を取るよう要請する」と声明を発表し、両国間関係に悪影響が出ることを警告した。(c)AFP

思った通りの反応ですね。

インドネシアの聖火リレー、競技場施設内で実施
20080423 02:52 発信地:ジャカルタ/インドネシア   
423 AFP】北京五輪の聖火リレーは22日、インドネシアの首都ジャカルタ(Jakarta)で行われたが、厳戒態勢が敷かれる中、招待者以外立ち入り禁止の競技場施設内だけのものとなった。
 競技場前では、リレー開始の3時間前からチベット(Tibet)支持派約100人が、「Free Tibet(チベットに自由を)」と書かれたTシャツを着て、「No human rights no Olympics(人権が守られないところでは五輪を開催しない)」と書かれた横断幕を掲げて、抗議集会を行っていた。
 警察当局はリレー開始前に集会を解散させ、事情を聞くために9人を連行したが、ジャカルタの警察本部まで連れて行かれたオランダ人男性1人を除いて、全員がすぐに釈放された。
 リレーは数百人の治安要員が警護にあたり、広大な国立競技場施設内だけで行われたが、当局者によると、中国政府の要請により、公道から遠く離れたところで行われたという。

 また、声援を送る数千人の観衆は注意深く選ばれた群衆で、伝えられるところによると中国人学生1000人が含まれていたという。
 ジャカルタのファウジ・ボウォ(Fauzi Bowo)知事が第1走者を務めた。聖火はリレー開始後、自然と消え、再度点火された。
 リレーは1時間半ほどで終わり、同国スポーツ委員会の会長が聖火を中国人選手に手渡した。聖火は24日にリレーが開催されるオーストラリアへと運ばれる。(c)AFP/Presi

インドネシアも最初は公道を走る計画だったようですね。
中国政府の要請により国立競技場内にルート変更したと。
インドネシア政府、言いなりのようですね。

豪、聖火リレー抗議で6人逮捕
20080423 22:54 発信地:キャンベラ/オーストラリア 
423 AFP】北京五輪の聖火が到着したオーストラリアで23日、聖火リレーの抗議行動を準備していた6人が逮捕された。現地警察当局の広報官がAFPに伝えた。
 警察当局によると、逮捕されたのは、シドニー(Sydney)のハーバーブリッジ(Harbour Bridge)にチベット旗と横断幕を設置しようとしていた2人と、シドニー市内の繁華街キングス・クロス(King's Cross)の巨大電光掲示板に、同じくチベット支持の横断幕を取り付けようとしていた4人。
 ハーバーブリッジではしばらくの間、チベット支持の活動家らが設置したレーザー光線で、チベットを支持するスローガン「Don't Torch Tibet(「チベットに火をつけないで」の意)」が橋の柱(パイロン)に投影されていた。(c)AFP/Madeleine Coorey

中国べったりと思っていたオーストラリアでも骨のある方はいたようです。
民主主義国家だったら当然ですが。

豪キャンベラで聖火リレー、警備めぐって混乱も
2008
0424 15:13 発信地:キャンベラ/オーストラリア 
424 AFP】(一部更新、写真追加)オーストラリア・キャンベラ(Canberra)で24日、北京五輪の聖火リレーが警察官500人以上を動員した厳重な警備態勢の下、16キロのルートで行われた。スタート地点には、チベット支持派を上回る数千人の中国支持派が集まった。
 聖火リレーは中国側の聖火警備隊とオーストラリア警察が配置をめぐってもめ、スタート時から混乱した。テレビ中継画面には、豪警察官が数回にわたってリレー走者のそばから聖火警備隊員を引き離す様子が映された。
 聖火警備隊の役割をめぐっては、23日に行われた記者会見の席上でも、中豪両国の関係者間で意見が対立していた。
 豪警察は中国支持派5人、チベット支持派2人の計7人を逮捕したとしているが、容疑など詳細は明らかにしていない。うち数人はリレーの進行を妨害しようとして警備要員に排除されたとの目撃情報もある。
 警察は中国支持派とチベット支持派が接近しないように努めたが、国会議事堂前などリレールート上数か所で衝突が発生した。ただし、オーストラリア五輪委員会(Australian Olympic CommitteeAOC)は両派間の緊張感をサッカーの試合の雰囲気になぞらえ、聖火リレーは「おおむね平和的に進んでいる」と述べている。(c)AFP

中国、仏政府に関係修復へ協調求める 聖火リレー妨害めぐり
2008
0425 00:26 発信地:北京/中国 
425 AFP】中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席は24日、北京(Beijing)の人民大会堂(Great Hall of the People)でフランスのクリスチャン・ポンスレ(Christian Poncelet)上院議長と会談し、チベット(Tibet)問題やパリ(Paris)で行われた北京五輪の聖火リレー妨害をめぐり中仏両国の緊張が高まる中、関係修復に向けた協調を仏側に求めた。
 胡国家主席は、今月7日にパリで北京五輪の聖火リレーが行われた際、中国のチベット支配に対する抗議活動が相次ぎ、大混乱となったことに不満を表明した。

 中国国営テレビによると、胡国家主席はポンスレ議長に対し、「最近、パリで中国国民に対する非友好的な行為が相次いで起きた。聖火リレーは妨害・攻撃され、中国国民の感情は傷ついた」と訴えた。
 一方、「仏側が中国政府と協力し、混乱の影響を克服してくことを望む」と述べ、フランスとの関係を重要視していることを強調した。

 これに対し、ポンスレ議長も同様に、両国の良好な関係の重要性を強調し、パリでの聖火リレーの混乱に「遺憾の意」を表した。(c)AFP/Joelle

「中国国民の感情は傷ついた」
この類の言葉はどこかの国がよく言われてたように思います。

バローゾEU委員長、チベット問題で進展を期待
2008
0425 17:18 発信地:北京/中国 
425 AFP】中国を訪問中の欧州連合(EU)のジョゼ・マヌエル・バローゾ(Jose Manuel Barroso)欧州委員会(European Commission)委員長は25日、温家宝(Wen Jiabao)首相と会談後の記者会見で、チベット問題について「進展があるだろう」と語った。
 中国のチベット(Tibet)自治区ラサ(Lhasa)での暴動制圧を機に中国の人権状況への国際社会の厳しい眼差しが注がれるなか、巨大な市場を持つ中国との関係強化を期待する経済代表団を率いて中国を訪問したバローゾ委員長は、会談後の記者会見で、チベット問題について温首相と率直に話し合ったことを明かした。
「温首相にチベット問題でのEUの立場を再度説明したところ、良い感触を得た。近く進展がみられると期待している」(バローゾ委員長)
 また、EUはチベットを中国の一部と認識しており、この問題では中国を支持すると語った。さらに、いかなる形であれ北京五輪のボイコットには反対であるとの立場を表明した。
 バローゾ委員長と温首相との会談に先立ち、7月からEU議長国を務めるフランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は88日に行われる北京五輪の開会式への参加問題ではEU加盟国が歩調を合わせる必要があると述べている。サルコジ大統領は24日、自分自身が開会式に出席するかまだ決めていないと述べた。(c)AFP

どうやら「歩調を合わせる」の意味は「ダライ・ラマとの対話」をもって抗議はしないという事のようです。
後日のニュースでわかりますが「進展があるだろう」とは対話が実現に動くということですね。
対話が形だけに終わらなければ無論素晴らしいのですが。

北京五輪の聖火、長野に到着 法輪功も抗議活動
425 AFP】(写真追加)北京五輪の聖火は25日、リレーが行われる長野市に到着した。聖火の到着に合わせ、チベット(Tibet)支持派や中国で非合法化されている気功集団「法輪功」(Falun Gong)のメンバーらが抗議活動を行った。
 長野市内では、法輪功のメンバー数百人がブラスバンドを引き連れ中国政府に対する抗議デモを行った。警察官数十人が厳重に監視する中、黄色のTシャツを着た法輪功メンバーは中国政府を非難する横断幕を掲げて行進した。
 また、聖火や随行団などを運ぶバスが長野に向かう途中に立ち寄った高速道路のサービスエリアで、少なくとも2人がチベット旗を振る抗議活動を行った。そのうちの1人は、報道陣に対し日本もチベットを支援していることを示すために行なったと語った。これに対し、聖火に同行している中国人旅行者らは中国国旗を振って対抗した。(c)AFP/Kyoko Hasegawa

法輪功の方も参加されていたとは知りませんでした。

オーストラリアの聖火リレー、中国政府が群集を動員か
2008
0425 22:15 発信地:キャンベラ/オーストラリア   
425 AFP】オーストラリア首都特別地域(Australian Capital TerritoryACT)のジョン・スタンホープ(Jon Stanhope)首相は25日、キャンベラ(Canberra)で行われた北京五輪の聖火リレーで、チベット支持の活動家らを圧倒するため、中国政府が多数の中国支持の学生らをリレー応援に動員したと述べた。
 ジョン・スタンホープ(Jon StanhopeACT首相は、シドニーのデイリー・テレグラフ(Daily Telegraph)紙の取材に、「中国大使館員が24日の聖火リレーで1万人以上の中国支持者を動員した」と述べた。
 スタンホープ首相は、「(中国側が動員をかけたことは)疑いのないことだ。事実、中国大使自らが、リレーで支持者を動員したグループの代表と連絡をとっていることを示していた」と述べた。そして、「(中国のオーストラリア大使と動員グループとの)つながりや、グループの性質についてはわからないが、両者の間に連絡があったことは知っている」と付け加えた。
 リレー当日は、約2000人のチベット支持の活動家らに対し、中国を支持する群衆は数で圧倒しており、押し合いや「やじ」の言い合いでも常に優位に立っていた。
 テレグラフ紙によれば、キャンベラの中国大使館員は、群衆を集めた学生グループのリーダーや旅行代理店と常に連絡を取り合っていたという。チベット支持の抗議行動によってロンドン(London)やパリ(Paris)ではリレーが妨害され、サンフランシスコ(San Francisco)では治安上の懸念からルート変更を余儀なくされており、キャンベラで無事リレーを終わらせたい中国政府が「レンタル群衆」を利用したと、テレグラフ紙は伝えている。
 オーストラリアの聖火リレーでは7人が逮捕され、中国とチベットそれぞれの支持者の間で緊張が高まったものの、キャンベラでのリレーは全体的に平穏に終わった。
 オーストラリアでは中国側の「フレームアテンダント」について、警察当局がリレー警備上不要であると述べたことで論議が巻き起こっていた。ロンドン五輪組織委員会のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)委員長は、「フレームアテンダント」について「thugs(ごろつき、チンピラの意)」と非難していた。(c)AFP

オーストラリア首都特別地域首相とはキャンベラ市長と同義のようです。
そのような責任あるポジションの方が口に出すほど中国人の組織的動員が明らかだったということです。
実際長野で中国人と話した私の友人も「あなた達は時給いくらで雇われた?」と聞かれたそうです。
冗談かと思って気にとめませんでしたがこんなことを平気でやる国なんですね。

中国政府の対話検討、各国が歓迎
2008
0426 03:43 発信地:パリ/フランス

426 AFP】中国政府がチベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世の代表団との対話を検討しているとの報道について各国首脳は25日、中国政府の決断を歓迎する意向を示した。
 フランスのニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)大統領は声明で「大きな一歩」と評価した。
 米国家安全保障会議(National Security Council)のゴードン・ジョンドロー(Gordon Johndroe)報道官は「喜ばしい」と述べ、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)大統領が中国の胡錦濤(Hu Jintao)国家主席に対話を始めるよう「促していた」ことを明らかにした。
 ドイツと日本両政府はチベット問題の解決に向けた新しい動きとして歓迎する意向を示した。ドイツでは外務省のマルティン・イェーガー(Martin Jaeger)報道官が記者会見で「われわれはこの前進を強く歓迎する」とした上で「チベット問題の解決に貢献することを強く願っている」と述べ、中国政府の決断の重要性を強調した。高村正彦(Masahiko Komura)外相は、両者の緊張緩和のための第一歩としてこの対話は不可欠との見方を示した。
 北京(Beijing)を訪問中の欧州委員会(European Commission)のジョゼ・マヌエル・バローゾ(Jose Manuel Barroso)委員長は「もちろん喜ばしいことだ」と話した。
 また長野市での聖火リレーに合わせて来日中の国境なき記者団(Reporters Without Borders)のロベール・メナール(Robert Menard)事務局長は東京の日本外国特派員協会で会見し、「明日までに重大な決定があった場合、われわれは(デモを)中止する。デモのためのデモはわれわれの求めるところではない」と話した。(c)AFP

やはりアメリカの言うことを断れずに対話の運びになったようです。

良くも悪くもアメリカですね。

長野で聖火リレー
2008
0426 11:07 発信地:長野
426 AFP】(写真追加)長野市で26日、北京五輪の聖火リレーが始まった。警官3000人以上がルート上で警備に当たっている。
 数千人の中国人留学生らがバスで到着する一方、日の丸旗を持ったおよそ100人が「中国人は帰れ」などと叫んでいた。チベット旗を持った人々も集まっている。
 消防によると中国人の集団と日本人の集団との衝突で中国人留学生1人が額にけがをして病院で手当てを受けている。(c)AFP


日の丸旗を持っていたのは私の友人の南国さん、松ちゃんです。
AFP通信にもキャッチされていましたか。

長野聖火リレーで妨害行為
2008
0426 14:15 発信地:長野
426 AFP】(一部更新、写真追加)長野市で26日、北京五輪聖火リレーの最中に、走者に複数の物が投げつけられる妨害行為が起きた。現地のAFP記者が伝えた。
 物を投げたのは日本人のグループとみられ、うち数十人は大型のチベット旗や中国への抗議を示すプラカードを掲げていた。
 警官隊はグループのメンバー1人の身柄をただちに拘束し、付近一帯の立ち入りを禁止した。近くにいた中国人らは警官隊に対し、一団を逮捕するよう叫び声を上げた。
 時事通信(Jiji Press)と共同通信(Kyodo News)によると、リレーに投げられた物体は自動車の運転手らが事故や故障の時に使う発煙筒のようなものだったというが、警察当局による説明は得られていない。
 活動家らはまた、リレーコースの異なる地点でゴミくず、卵、発炎筒などを聖火に投げ込む妨害を行った。この妨害行為による逮捕者は現在確認されていない。
 これとは別に、チベット旗を持った男性が聖火を奪い取ろうとしてリレーに飛び込んだが、その場で警官に取り押さえられた。この一幕はテレビの生中継で放映された。
 長野駅近くでは、親チベット派活動家グループと中国人および親中派のグループが衝突した。警察当局によると、双方の数人が殴る蹴るなどし、少なくとも中国人4人が負傷した。聖火リレーを妨害するために物を投げたり、通りで騒いだとして台湾人1人を含む5人が逮捕された。
 この衝突では国籍不明の親チベット活動家が、親中派グループの中国人らを蹴るなどし、親中派グループが旗竿で突くなどしたという。AFPのカメラマンの話によると、両グループは警官隊によって引き離されたという。(c)AFP

チベット支持派の中にもマナーの悪い人はいたようです。
こんなの見ると、ネット上でよく論争になる支那事変の際の「日本はひどいことをした」「いや中国こそひどい」とかいうのが水掛け論だと感じますね。

英米とICPO、中国でのテロ脅威増大に警告
2008
0426 18:05 発信地:ワシントンD.C./米国 
426 AFP】英・米両国は25日、最新の渡航情報を公表し、中国におけるテロの脅威が増大したとして警戒を呼びかけた。一方、国際刑事警察機構(International Criminal Police OrganizationICPO)は、北京五輪を狙った国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)などに備えるよう中国治安当局に勧告した。
 米国務省は中国を訪れる米国人旅行者に対して、過激派が近く中国でテロ行為を行う危険が高まっていると警告。8月の北京五輪のような大規模な行事はテロの標的となる可能性が高いとして警戒を呼びかけた。3月に出された従来の渡航情報では、中国における米国人を狙ったテロの脅威は「依然として低い」とされていた。
 英外務省もウェブサイトの渡航情報を更新。中国におけるテロの危険は「低い」としていた従来の評価を見直し、潜在的な危険があると注意を呼びかけたが、旅行を控える必要はないとした。
 北京五輪の警備に関する国際会議に出席したICPOのロナルド・ノーブル(Ronald Noble)事務総長は、五輪開催期間中にアルカイダなどテロ組織による攻撃や、チベット(Tibet)支持者による過激な妨害行為が発生し得ることから、対策を講じなければならないと訴えた。
 また、五輪期間中は世界で数十億人がテレビを視聴し、大勢の外国人が中国を訪れることから、テロリストの潜伏は容易になり、五輪を狙った攻撃があれば即座に世界的な影響を与えるとの懸念を示した。
 孟建柱(Meng Jianzhu)公安相もまた、「北京五輪の最大の脅威がテロであることに疑いの余地はない」とノーブル事務総長の見解を支持した。(c)AFP

日本の外務省はこういうアナウンスをしませんね。
政府に国民を守る意識が薄いということに他なりません。

ダライ・ラマ、中国との「真剣な対話望む」
2008
0427 03:39 発信地:ダラムサラ/インド  427 AFP】チベット仏教最高指導者ダライ・ラマ(Dalai Lama14世は26日、中国政府がチベット問題をめぐりダライ・ラマ側との対話に応じる意向を示したことについて歓迎するとしたものの、「真剣な話し合い」でなければ無意味だとくぎを刺した。
 米国訪問を終え亡命政府のあるインド・ダラムサラ(Dharamshala)の空港でダライ・ラマは、「(対話について)詳しい情報を得ていないが、対話は良いことだ」とした上で、「チベット人の怒りを和らげる方法について」また「チベット問題」について真剣で十分な話し合いを望むと述べた。さらに、国際社会の懸念をなだめるだけの目的では「無意味だ」と指摘した。(c)AFP/Aditi Singh

ダライ・ラマ師、アメリカから帰られたようです。
アメリカの国務次官に訴えた事が対話開始に繋がったのでしょうか。
それにしても、我々の「形だけの話し合いじゃないの?」という危惧はダライ・ラマ師にとってはとっくに承知の事のようですね。

五輪聖火、韓国に到着
2008
0427 12:12 発信地:ソウル/韓国 
427 AFP】(一部更新)北京五輪の聖火を載せ日本を出発した飛行機は現地時間27日午前零時58分、韓国の仁川(Incheon)国際空港に到着した。聖火は厳重な警備のもと、聖火リレーの行われる首都ソウル(Seoul)に運ばれた。
 聖火リレーは午後2時から7時までを予定しており、ソウル中心部のオリンピック公園(Olympic Park)からソウル市庁までの24キロのルートに、警察官約8300人が配備される。
 中国の対チベット政策や脱北者政策に反対する活動家らが抗議活動を行う意向を明らかにしているほか、63の人権団体や宗教団体、保守派団体が数千人規模のデモを行うという。
 韓国警察関係者は、「聖火リレーを妨害する者は必ず現行犯で逮捕し、厳罰に処する」と述べた。
 リレーでは、警官20人が自転車に乗り、120人が聖火ランナーを囲んで伴走する。警察はオートバイ、パトカーおよびヘリコプターも動員し、万全の警備態勢をとる。
 一方、脱北者らのグループのリーダーHan Chang-Kwon氏は、「脱北者が橋で聖火リレーを止める準備を終えた。どんな対価を払ってでもリレーを中止させる」と述べ、ソウルを流れる漢江(Han River)にかかる橋を封鎖し、リレーを妨害する計画を明らかにした。
 聖火は27日夜、北朝鮮に向かう。(c)AFP

よくわかっていませんでしたが韓国国内では「脱北者=反北朝鮮、反中国」のようですね。

長野聖火リレー、抗議活動相次ぐ 「うんざり」という声も
2008
0426 20:17 発信地:長野 
426 AFP】長野市で行われた北京五輪の聖火リレーは26日午後1230分ごろ終了した。市内では抗議活動が行われ、少なくとも4人が負傷した。
 アジア各国の聖火リレーは比較的平穏に行われたが、長野には約85000人が集まり、仏教の僧侶、チベット支持者、右翼の活動家など数百人が抗議する中で聖火リレーは行われた。約3000人の警察官が聖火を警護したが、一部の抗議活動の参加者は、ゴミやタマゴ、トマトなどを投げるなどの行為を行った。
 フランスの人権団体「国境なき記者団(Reporters Without Borders)のロベール・メナール(Robert Menard)事務局長は日本の対応を高く評価し、小競り合いはたいしたことではないとの見方を示した。
「(長野の聖火リレーは)民主主義に偉大な名前を与えた。ここでは、赤い中国の国旗を振る人々の隣で、別の人々がチベットの旗を振っていた」(メナール事務局長)
 しかし、日本人からは聖火リレーにうんざりしたという声も上がっている。チベットの出来事をニュースで見て、夫とともにやってきたというある女性(52)は、「どうしてもっと平和的にできないのかしら」と語った。
 警察は、聖火リレーを妨害するために物を投げたり、通りで騒いだりしたとして台湾人1人を含む5人を逮捕したと発表した。(c)Kyoko Hasegawa and Patrice Novotny

「どうしてもっと平和的にできないのかしら」
この台詞は中共政府に言ってください。

IOC
会長、中国への非難中止を要求 発展には時間が必要
2008
0427 14:24 発信地:ロンドン/英国 

427 AFP】国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)のジャック・ロゲ(Jacques Rogge)会長(65)は欧米諸国に対し、北京五輪を控える中国への人権問題を振りかざした非難を中止するよう呼びかけた。26日の英経済紙フィナンシャル・タイムズ(Financial Times)が伝えた。
 ロゲ会長は同紙のインタビューで、「われわれには、中国に時間を与える義務がある」と語った。
 会長は、「西欧社会が現在に至るまでフランス革命から200年を要した。中国は1949年に建国したばかり」と指摘し、西欧諸国の強い思いはよく理解できるものの、中国に急激な変化を期待するのはいかがなものかと述べた。
 さらにロゲ会長は、英国、フランス、出身国ベルギー、ポルトガルを例に取り、1949年当時共通して「植民地保有国として問題を抱えていた」との認識を示し、「ようやく植民地の独立を承認したのは40年前。もう少し謙虚な立場を取るべきでは」との見方を示した。
 ロゲ会長は「五輪が中国の社会の発展に貢献すると常々考えてきた。中国もそれを認めるだろう」と語り、北京五輪が「中国の門戸を開放する」役割を担うとの国際オリンピック委員会の立場をあらためて示した。
 チベット問題についてロゲ会長は、「北京五輪が無ければこの問題は新聞の一面ではなく4-5ページ目に掲載されたのではないか」と述べた。
 これまで果たした役割についてロゲ会長は、「国際オリンピック委員会は既に(中国社会の発展に)一定の成果を収めたが、各国首脳が我々よりも大きな役割を果たしたかについては疑問だ」と評価した。(c)AFP

「時間を与える義務がある」と言っても、開催決定から今日までの時間が全く無駄だったことはどう考えているのでしょうか。
もうひとつ、「西欧社会が現在に至るまでフランス革命から200年を要した。中国は1949年に建国したばかり」という点について。
中国が民主主義社会になるためには5年10年では無理です。
根拠というほどのものはないのですが、今まで何年か中国を観察してきて感覚でわかるものです。
西欧社会が民主意識を持っていくまでには「古代、中世、現代」といったそれなりの過程というものがあったのですが中国はそのような分類には当てはまるらないでしょう。

五輪聖火が北朝鮮に到着、新華社通信
2008
0428 02:20 発信地:北京/中国
428 AFP】北京五輪の聖火が28日午前028分、北朝鮮の首都平壌(Pyongyang)に到着した。中国国営新華社(Xinhua)通信が報じた。
 北朝鮮の聖火リレー組織委員会のLi Chong-Sok副委員長は、北朝鮮は聖火リレーを成功させて「世界を驚かせる」と語った。
 組織委員会によると、主体思想塔(Tower of the Juche Idea)から金日成競技場(Kim Il-Sung Stadium)までの20キロメートルのルートには、特別な飾付けが施されており、数十万人が沿道に列を作るという。
 中国の同盟国である北朝鮮は、聖火リレーでこれまでに行われてきたチベット(Tibet)支持派による抗議活動を強く非難している。北朝鮮では無許可のデモは厳しく禁止されている。
 北朝鮮の国営メディアによると、国際試合に出場経験のある選手を含め、80人がリレーに参加するという。
 リレーは同日午前10時に始まり、約5時間後に終了する予定。(c)AFP


さすが北朝鮮ですね。誰も驚きはしないでしょうが。

五輪聖火がベトナムに到着
2008
0429 07:09 発信地:ホーチミン/ベトナム 
429 AFP】北京五輪の聖火は28日夜、北朝鮮からベトナムに到着した。
 聖火は現地時間午後1120分(日本時間29日午前120分)ごろ、リレーを控え厳戒態勢が敷かれた同国の主要都市ホーチミン(Ho Chi Minh)に到着した。
 約100人の治安要員が警備にあたる同市のタンソンニャット国際空港(Tan Son Nhat International Airport)には、約40人の中国当局者、外交官らが、中国国旗を振って聖火を出迎えた。
 ロンドン(London)、パリ(Paris)、サンフランシスコ(San Francisco)などでチベット(Tibet)支持派の抗議行動が起きたことから、ベトナム政府は中国側に対し、聖火リレーの妨害阻止を言明している。
 一方、ベトナムの活動家は、南シナ海(South China Sea)の南沙(スプラトリー、Spratly、ベトナム名チュオンサ)、西沙(パラセル、Paracel、ベトナム名ホアンサ)両諸島の領有権を主張する中国政府に対し、平和的な抗議活動を行う予定だと発表した。両諸島の領有権問題では、この数日間で数人が警察に身柄を拘束されている。
 当局が27日に発表したところによると、聖火リレーは市中心部のオペラハウス(Opera House)から空港に近い軍の競技場までの10-13キロメートルのルートを、約60人の走者がトーチをつなぐが、正確なルートは明らかにされていない。(c)AFP


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チベット関連ニュース:CNN4/19~4/26

チベットのニュースと歴史と両方を取り上げていきたいと思っていますが連日検索でヒットするニュースがあまりに膨大なので、ニュースについては提供元を絞りたいと思います。
・中国側に立った報道としてasahi.com
・チベット側に立った報道としてAFP通信
・西側の報道としてCNN
・日本の報道として時事通信
この四つでおおかた偏らないニュースの見方ができるかと思います。
これでも結構膨大なので心配ですがこうでもしないといつまでたってもチベット歴史を掘り下げられません。

チベット仏教僧らが自治区への行進再開、五輪開会式にらみ
2008.04.19 Web posted at:  18:28  JST Updated - CNN/AP
ニューデリーの集会に参加した亡命のチベット仏教僧ら=18日ニューデリー――インドに亡命するチベット仏教僧ら200人以上が19日、今夏の北京五輪の開会式に合わせて中国チベット自治区内に入るための行進をニューデリーで再開した。仏教僧らは過去1週間以上、自治区で起きた大規模暴動、武力弾圧や人権侵害、ニューデリーでの聖火リレー実施のへの抗議活動を実施してきた。
行進参加者によると、北部ウッタルプラデシュ州内などを1日約10キロずつ進む計画。チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世の写真、チベットの旗や「自由チベット」の垂れ幕などを掲げている。チベット自治区との境界線に達する期日は不明。
仏教僧らは今年3月10日、チベット住民の弾圧を受け、チベット亡命政府の本部があるインド北部ダラムサラから自治区への行進を開始。しかし、対中関係の悪化を懸念するインド当局が規制、参加者を拘束もしていた。
チベットの暴動は3月14日から拡大していた。行進は同15日に再び始まり、インド当局は警官を同行させながらも黙認する姿勢に転じていた。ニューデリーには4月9日に到着していた。
インドには、10万人以上とされる世界最大規模の亡命チベット人社会が存在している。

文章が少しわかりづらいのですが、「インドに亡命するチベット仏教僧」ということはまだチベット自治区にいる僧ということでしょうか?
全体読むと、既にニューデリーにいる僧が自治区内に向かって行進したという感じがしますが。
続報がわかりませんが、自治区内に入れたのでしょうか?

聖火リレー、タイでは混乱なく終了
2008.04.20 Web posted at:  14:33  JST Updated - CNN/AP
聖火トーチを受け取るタイのシリントーン王女(右)=18日、バンコク市内バンコク──北京五輪の聖火リレーが19日、タイの首都バンコク市内で行われた。厳重警備のなか、沿道では抗議行動が散発的に行われたものの、目だった混乱なく終了した。
リレーのルートは、チャイナタウン入口の門から民主記念塔や王宮、国会議事堂、サナムルアン(王宮前広場)を経て、ラマ5世像を終点とする10.5キロ。不測の事態を想定して代替ルートが設定されていたものの、結局変更はなかった。
警官隊が設置したバリケードの向こう側では、チベット支持派が「チベットに自由を」の横断幕やポスターを掲げた。しかし親中国派の中国系住民も沿道に繰り出し、リレー終点近くではチベット支持派の約2倍に膨らんでいた。
リレー走者80人は妨害されることなく走り、聖火トーチは沿道からはっきり見ることができた。
タイ当局者によると、バンコク市内の国連事務所前で約150人の抗議活動が行われたが、聖火リレーへの影響はなかったという。
聖火リレーは21日、マレーシアの首都クアラルンプールで行われる。

タイでは抗議活動はおとなしかったようですね。

マレーシアに聖火到着 警備体制は1000人規模
2008.04.21 Web posted at:  15:41  JST Updated - CNN/AP
クアラルンプール──北京五輪の聖火が20日未明、タイからマレーシアの首都クアラルンプールに到着し、約300人の中国系学生や国家スポーツ評議会の関係者、警官隊が聖火を出迎えた。
聖火はリレーの出発地点である独立広場に近い高級ホテルに保管された。ヤティム外相は声明で、北京五輪を政治問題化しない姿勢を明言。また、仏教団体は市内の寺院で、リレーの無事と北京五輪の成功を祈る礼拝を行った。
聖火リレーは21日午後スタートする予定で、独立広場からKLタワーなどを経て、ペトロナス・ツインタワーに向かう約16キロのルート。中国への抗議行動を想定し、1000人規模の警官が警戒にあたっている。
一部報道によると、リレー開始前にチベットの旗を掲げようとした日本人3人が群衆に取り囲まれてもみ合いになり、警察に保護された。

マレーシアは厳戒態勢です。
チベットの旗を掲げようとした三人の日本人に敬意を表します。

CNNコメンテーター発言に抗議行動、反仏デモも 中国
2008.04.21 Web posted at:  17:13  JST Updated - CNN
カルフール店舗前で行われた学生や市民の抗議行動=西安市内北京(CNN) 中国各地では20日、チベット問題などに関する西側メディアの報道への抗議行動が行われ、CNNのコメンテーターのジャック・キャファティ氏の発言に反発した抗議行動もあった。中国国営の新華社が伝えた。
米ロサンゼルス市内にあるCNN支局前でも19日、約1500人の抗議者が集結し、キャファティ氏の謝罪と降板を要求した。
キャファティ氏は9日のCNN番組「シチュエーション・ルーム」で、過去の中国について語った際、「ならず者と悪党」(goons and thugs)ということばを使った。同氏は14日、発言が中国国民ではなく、中国政府について語ったものだと釈明した。 

キャファティ氏は問題視された発言の中で、莫大な米国の対中貿易赤字に言及し、「(米国の)対中関係は確実に変わったと思う。彼らは基本的に、過去50年間と同じならず者と悪党の集団だ、とわたしは考えている」と述べていた。
CNNも声明を発表し、キャファティ氏の発言が中国政府に言及したものであることをあらためて強調。「キャファテイ氏もCNNも、中国の人々に不快な思いをさせる意図はなかった。そのような思いをした人に対して謝罪する」と述べた。
一方、北京五輪聖火リレー妨害などへの反発を発端とするフランス系小売大手カルフールへの抗議行動も、西安やハルビン、済南など中国各地で引き続き行われた。新華社によると、20日のデモでは「フランスのチベット分離主義者らは(中国国旗の)五星旗を引き裂いている」と書かれた横断幕を掲げた抗議者がいたとされる。

冷静に事実を拾っていくと中国人が残忍であることも中国製品に粗悪品が多いことも全世界が認める事だと思います。ただみな口に出しては言わないだけ。
みながなかなか口に出して言わないのは、突き詰めると非難が怖いからじゃないでしょうか?
謝罪に追い込まれたのは残念ですがキャファティ氏の勇気に敬意を表したいですね。

マレーシア聖火リレー、親中国派がチベット支持派を圧倒
2008.04.22 Web posted at:  11:17  JST Updated - CNN/AP
マレーシアと中国の国旗を手に、聖火リレー沿道に集まった群衆=21日、クアラルンプール市内クアラルンプール──北京五輪の聖火リレーが21日午後、マレーシアの首都クアラルンプール市内中心部で行われた。500人前後の中国人学生がスタート地点と終点で中国国旗を振るなか、チベット支持派の抗議活動は小規模にとどまった。
中国人学生らは「1つの夢、1つの国」のスローガンが書かれた揃いのシャツを着ており、多くは中国国旗を顔に描いていた。五輪関係者によると、学生らは中国大使館によって動員された。一部学生は、旗やシャツが中国政府から支給され、聖火リレー会場への移動手段も中国政府が手配したことを明らかにした。
複数の目撃者によると、リレー現場で「チベットに自由を」の文字入りシャツを着た女性がプラカードを掲げていたが、中国人学生らに取り囲まれて中国国旗で小突かれ、カメラマンに助けられてその場を逃れた。女性にけがはなかった。
チベット支持を表明して警察に連行されたのは少なくとも2人。聖火リレーを妨害したとの理由による拘束か、安全のため保護されたかは不明。
聖火リレーのルートは独立広場からペトロナス・ツインタワーまでの16キロ。厳重な警備体制が敷かれるなか、王族や著名スポーツ選手、芸能人を含む80人がトーチを掲げながら走った。
聖火は22日未明、次のリレー開催地であるインドネシアの首都ジャカルタに到着した。

マレーシアでも無事に終了したようです。

聖火リレー前に抗議者6人拘束 インドネシア
2008.04.22 Web posted at:  17:40  JST Updated - CNN
北京五輪の聖火リレーが22日に行われるインドネシアの首都ジャカルタ市内のセナヤン・スポーツ施設外で、中国への抗議集会を行っていたチベット支持派6人が警察に逮捕された。
抗議集会を開いていた「インドネシア自由チベット協会」の関係者によると、集会に潜入した警官とみられる男が抗議者ともみ合いになり、警察が介入。プラカードなどを没収する警官を制止しようとした6人が逮捕された。 

自由チベット協会は、後でスタジアムに戻るか、別の場所に移動して、抗議行動を続ける。関係者は、北京五輪やスポーツに反対しないものの、チベット人など少数民族に対する中国政府の対応には反対する、と述べた。
ジャカルタの聖火リレーはスタジアム内のトラックで行われ、80人の走者が1人当たり約80メートルを走る。入場できるのは招待者と記者団のみ。
これまで行われたチベット支持派のデモは小規模だったが、聖火リレーに合わせて、数百万人規模の抗議者がスタジアム周辺に集結すると予想されている。

インドネシアではトラック内でのリレーですね。
警備はやりやすそうです。

サルコジ大統領、中国の反仏感情沈静化狙い特使派遣
2008.04.22 Web posted at:  18:22  JST Updated - AP
パリ(AP) パリの聖火リレー妨害に端を発した中国での反仏感情の高まりを受け、フランスのサルコジ大統領は21日、外交顧問を中国に派遣し、中国人の車いす聖火ランナー金晶さんの勇気をたたえる親書を送るなど、事態沈静化に乗り出した。
中国では仏小売大手のカルフールに対する不買運動が起きるなど、抗議活動が続いている。サルコジ大統領は今週、ジャン・ダビド・レビット外交顧問を北京に派遣。大統領府は両国間で定期的に開いている会合の一環だと説明しているが、デモ拡大でフランスの評判に傷が付き、フランス企業の中国での事業に影響が出ることを避ける狙いがあると見られる。
一方、金晶さんへの親書は、仏上院議長が上海を訪れて手渡した。金さんはパリの聖火リレーで活動家から聖火を守り通し、中国国内で一躍有名になった。
サルコジ大統領は親書の中で、パリの聖火リレー妨害について「中国の人々に対するわが国の国民感情を反映したものではない」と弁明。「あなたが示した素晴らしい勇気に敬意を表し、あなたを通してあなたの国に敬意を表します」とつづっている。
しかしこうしたフランス政府の姿勢とは裏腹に、パリ市議会は21日、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世と、政権転覆扇動罪で実刑判決を受けた中国の人権活動家、胡佳氏に「名誉市民」の称号を与える決議を可決した。

サルコジ大統領はとっくに見越していたことだと思っていたのですが、カルフールへの抗議活動はよほど痛いことだったのでしょうか?
やはり経済は人権より重いのか?

中国政府、国内各地の抗議デモ抑制か
2008.04.23 Web posted at:  15:38  JST Updated - CNN
北京(CNN) 中国各地ではここ1週間余り、西側諸国に抗議するデモが行われていたものの、中国政府が抑制に乗り出した兆候が見られる。
デモの大半は若い男性がフランス系小売大手カルフールと、CNNコメンテーターのジャック・キャファティ氏への反発を表明するもので、何千人規模に膨らんだデモもあった。ただ、中国政府は抗議行動の行き過ぎを穏健に警告しているもよう。
22日付の中国国営英字紙チャイナ・デーリーは、抗議行動を抑えるよう呼びかける論説を4日連続で掲載。抗議活動に参加していない者や、カルフール不買運動に加わらない者を非愛国的と決め付けるのは「誤った愛国主義」だと述べた。
論説はそのうえで、他者に寛容な態度を取り、良い点と悪い点を判断することが愛国心につながるとして、「過度の愛国主義は建設的ではなく、国を傷つける恐れがある」と指摘した。
カルフールは中国政府から、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマ14世を支持していると決め付けられた。しかし米経済誌フォーブスによると、カルフール関係者はフランスの週刊紙ジュルナル・デュ・ディマンシュの取材で「特定宗教や政党を支援したことはない」と述べ、中国政府の主張を否定。さらに同社は先週、北京五輪を応援しているとの声明を発表した。
一方、CNNのキャファティ氏は、米国の対中貿易赤字に関する発言の中で「ならず者と悪党」ということばを使った。CNNと同氏は声明を発表し、中国国民ではなく中国政府について語ったと強調。しかし中国外務省は対応不足だとして、CNNの北京支局に抗議を申し入れた。
米カリフォルニア州を拠点とする非営利団体もキャファティ氏の処分と中国国民への謝罪を求めるインターネット署名活動に乗り出し、22日までに10万1000人の署名が集まった。CNNのロサンゼルス支局や、親会社タイム・ワーナーのニューヨーク本社の付近でも、これまでに抗議活動が行われている。
中国外務省報道官は22日、抗議者の愛国心に「感動した」と述べたうえで、「抗議者らは理性的になれるとわたしは信じている」とコメントした。報道官はまた、ネット上で広がる西側諸国への嫌悪感情が五輪来場者数に影響を及ぼす可能性について質問されると、「われわれは世界各国の人々をオープンかつ暖かく歓迎する」などと回答した。

中共が沈静化に動き出したようですが、デモ参加者をおだててかつ沈静化させようとしているようです。
苦しい対応と見るべきでしょう。

五輪聖火が日本到着 26日に長野でリレー
2008.04.25 Web posted at:  11:21  JST Updated - CNN
東京(CNN) 北京五輪の聖火は25日午前、羽田空港に到着した。26日には長野で聖火リレーが実施される。
聖火はオーストラリアの首都キャンベラでのリレーの後、チャーター機で日本入り。バスで長野へ向けて出発した。
リレーでは野球日本代表監督の星野仙一さん(61)が第一走者を務めるほか、歴代の五輪メダリストやタレントの萩本欽一さん(66)ら80人がランナーに選出されている。星野さん以外の走行区間は公表されていない。
聖火リレーは世界各地で、チベット問題をめぐる中国への抗議行動などが相次ぎ、ロンドン、パリ、サンフランシスコなどでは大きな混乱を招いた。長野でも、出発地点に決まっていた善光寺が辞退し、実行委員会は近くの長野県勤労者福祉センター跡地で、一般市民の入場を禁止した出発式典を開催する。
長野ではチベット支援団体などがデモを計画しており、警察は沿道に厳戒態勢を敷く予定だ。

mixiで親しくさせてもらっている私の仲間もこのデモに参加されます。

身の安全を祈っています。

中国政府、ダライ・ラマとの対話を準備と 新華社報道
2008.04.25 Web posted at:  18:38  JST Updated - CNN/AP
米国を最近訪問したダライ・ラマ14世北京――チベット自治区で起きた大規模暴動、武力制圧や人権侵害などに関連し、中国政府がチベット仏教最高指導者ダライ・ラマ14世の私的代表と会談する準備を行っていることが25日分かった。国営・新華社通信が政府筋の情報として伝えた。
この報道が正しければ、中国政府と14世側の対話再開につながる可能性がある。新華社によると、政府筋はこの対話を実現させる雰囲気を醸成するため14世側が北京五輪の妨害や中国分裂の活動を止める行動を取ることを期待するとも述べた。
中国政府とダライ・ラマ側の対話は昨年7月以来、途絶えている。チベット騒乱を受け、各国指導者は中国政府に対し、チベット問題の打開へ向けた14世側との対話を求めていた。
ダライ・ラマも中国政府に対話再開を要請していた。

対話は表向きだけなのはわかってますがともあれ抗議活動が功を奏したと見るべきでしょう。

EUで同一対応と仏大統領、北京五輪開会式の出欠問題
2008.04.25 Web posted at:  19:18  JST Updated - CNN/AP
パリ――チベット自治区で起きた騒乱、武力弾圧や人権侵害問題に絡む今夏の北京五輪の開会式への出欠問題で、フランスのサルコジ大統領は24日、欧州連合(EU)加盟国が同一の対応を取る必要があるとの考えを示した。フランスのテレビ局との会見で述べた。フランスは7月からEU議長国となる。
同大統領は先月、チベット情勢を受け、開会式を欠席する可能性に言及している。会見では出欠の選択には触れなかった。
サルコジ氏は、8月8日に開幕する五輪前にチベット情勢に変化がなければ、EU加盟の27カ国間で同一の対応を取ることを目指すと指摘。「すべての国が相応の責任を担う」と述べた。
パリの聖火リレーでは妨害活動が起き、これが中国内のフランス系スーパーへの抗議デモを招くなどの反仏機運が高まった。サルコジ氏がEUの同一歩調に言及したのは、中国への強い影響力をにらむと共に、開会式参加問題では欧州各国と共同行動を取るのがフランスにとって得策との判断もあるとみられる。

カルフール問題で中国をなだめながらのこの対応、どう見るべきでしょうか。
「欧州各国と共同行動」と言っても今各国の対応はまっぷたつに割れてます。
イギリス、ドイツの首脳が不参加を表明した今がチャンスということでしょうか?

妨害行為で5人逮捕、拘束 小競り合いも 長野の聖火リレー
2008.04.26 Web posted at:  15:56  JST Updated - CNN/AP
長野――北京五輪の聖火リレーが26日、長野市内で実施され、ランナーにチラシなどを投げ込んだり、道路に飛び出すなどの妨害行為が相次ぎ、計5人が逮捕、拘束された。市内には応援の中国人学生や大規模暴動、武力弾圧が起きたチベットの支援者などが詰めかけ、一部地区で小競り合いも発生、負傷者も出た。
リレーではランナー80人が18.7キロのコースを走破。パリ、ロンドン、サンフランシスコでの混乱を受け、警察は約3千人の警官などを配備。聖火ランナーには中国側のスタッフ2人が伴走し、透明のプラスチック製の盾を持った警察官数人がこれを囲んだ。さらに、その外側左右に約50人ずつ計約100人の警察官が人垣をつくる物々しい警備で聖火を守った。

デモ参加を敢行した友人が体験した事で申しますと、チベット旗を持った人達は聖火に全く近づけなかったそうです。
しかし中国旗を持っていた人間は全く問題なく近づけたそうです。
長野県警に不満を言うのは差し控えますが。



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